【SPECIAL INTERVIEW】
尾上松也、新春浅草歌舞伎にかける想い

文 :河﨑志乃  写真:花村謙太郎

浅草のお正月の風物詩として、38年間愛され続けてきた「新春浅草歌舞伎」。2018年も、浅草公会堂にて1月2日よりその幕が上がります。出演陣は尾上松也さんをはじめ、中村歌昇さん、坂東已之助さん、坂東新悟さん、中村種之助さん、中村米吉さん、中村隼人さん、そして中村錦之助さん。若手歌舞伎俳優の登竜門とも言われるこの公演の筆頭に立つ松也さんに、今回の公演の見どころをうかがいました。

2018年1月2日(火)〜26日(金)「新春浅草歌舞伎」@浅草公会堂

正月恒例、若手の登竜門として年々注目が集まっている「新春浅草歌舞伎」。わかりやすい演目に加え、出演俳優自ら「年始ご挨拶」で見どころを解説してくれます。出演は尾上松也さんなど人気役者が揃い踏み。第1部では、「義経千本桜」から「鳥居前」。「元禄忠臣蔵」の「御浜御殿綱豊卿」。第2部では心浮き立つ祝いの舞踊「操り三番叟」、男の友情、家族の絆を描いた「双蝶々曲輪日記」の「引窓」、そして人形に魂が宿り、踊り始めるというファンタジックな「京人形」と、5つの演目が上演されます。

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浅草のお正月を華やかに盛り上げる 熱き若手歌舞伎

尾上松也(おのえ・まつや) 1985年生まれ。父は六代目尾上松助。5歳の時に、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目尾上松也を名のり初舞台。近年では立役として注目され、「鳴神」の鳴神上人、「弁天娘女男白浪」の弁天小僧菊之助などの大役を任されている。さらに、蜷川幸雄演出の騒音歌舞伎「ボクの四谷怪談」や、帝国劇場ミュージカル「エリザベート」ルイジ・ルキーニ役、さらにNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の今川氏真役と歌舞伎以外でも活躍。

「『新春浅草歌舞伎』は若手公演として長い歴史を持つ、浅草のお正月恒例の催しです。ほとんどの若手にとって、ここは主役を演じることができる唯一の場所。それぞれの思いは強く、荒削りながらも“命がけでやる”という思いで臨んでいます。今回はこれまで以上に若いメンバーでもありますので、皆の並々ならぬ熱い意気込みを感じていただければ嬉しいですね」。そう語ってくれた尾上松也さんは、今回で「新春浅草歌舞伎」4年連続6回目の出演。メンバーの中でもリーダー的役割としてこの公演を盛り立てます。

「新春浅草歌舞伎」は、第1部と第2部で合計5つの演目が上演されます。第1部の最初の演目は、「義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)」から「鳥居前(とりいまえ)」の一幕。“荒事”と呼ばれる立廻りや、“狐六法”などが見どころです。「2017年公演では『義経千本桜』の『吉野山(よしのやま)』を上演しましたので、年をまたいでまた『義経千本桜』の名場面をご覧いただけることになりました。この度主役の佐藤忠信を演じる中村隼人は、これまで二枚目の役を中心に演じてきましたので、“荒事”の力強いヒーローを演じるのは彼にとっても新境地。彼の新たな一歩を見届けていただきたいです」。

続く演目は「元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら)」の「御浜御殿綱豊卿(おはまごてんつなとよきょう)」。次期将軍と目される徳川綱豊と赤穂の浪人 富森助右衛門の思いが交錯する、見ごたえ十分の人間ドラマです。「この演目で私は徳川綱豊を演じます。仇討ちを後押しして思いを遂げさせてやりたいと思いながら、それができない立場にあるという苦悩を抱える綱豊卿。仇討ちに向かわんとする助右衛門とのやりとりには胸が熱くなるような男の友情と、人間の絆を感じます。華やかな演出こそありませんが、ひとつひとつが心に響く、日本人らしい情愛に満ちたセリフのやり取りをじっくりと味わってください」。

第2部は3つの演目を上演。まずは、ワクワクと心浮き立つ祝いの舞踊「操り三番叟(あやつりさんばそう)」で、華々しく幕開けを飾ります。それに続くのが「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」の「引窓(ひきまど)」。「こちらは2017年に上演した『双蝶々曲輪日記 角力場(すもうば)』の続きの場面です。私は、罪を犯して逃亡し母の元を訪れる濡髪長五郎(ぬれがみちょうごろう)を演じます。この演目も、第1部の『元禄忠臣蔵』と同じく、男の友情、家族の絆を描いた演目。今回の公演は私にとって、『絆』が大きなテーマになっていますね」。

そして最後は『京人形(きょうにんぎょう)』。実在した名匠・左甚五郎が作った人形に魂が宿り、なんと踊りはじめてしまうというファンタジックな演目。「『双蝶々曲輪日記』のシリアスなお話のあとにまた肩の力を抜いて、ふと微笑んでいただけるような楽しい舞踏劇です。驚く左甚五郎と京人形のコミカルな立廻りが見どころ。長唄と常磐津の掛け合いにあわせて、さまざまな道具を用いながら楽しく踊ります。最後はみなさまに温かい気持ちになっていただいて、この公演を締めくくります」。

歌舞伎が初めての方でも、久しぶりという方でも楽しめる「浅草新春歌舞伎」。演目も親しみやすく観やすい内容のものばかり。また、開演前のお年玉「年始ご挨拶」では、出演俳優が直接、演目の見どころなどをユーモアたっぷりに解説してくれます。「私たちはまだ若く未熟ですが、この歌舞伎という文化がこれからも愛され、さらに次の世代に繋がるように、一生懸命努めます。私たちの熱い思いを、ぜひ会場で感じてください」と松也さん。このお正月は浅草で歌舞伎を楽しむ、そんな粋な時間を過ごしてみてはいかがでしょう。

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更新: 2017年11月20日

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