日本酒新時代のムーブメント

|SAKE INNOVATION[8]|
日本酒の進化を紐解く12のキーワード
12 Keywords of Evolving Sake
【04 CREATOR】【05 UNIT】

日本酒の進化について、大きな流れを掴んでいただけたでしょうか? こちらでは、さらに12のキーワードから、日本酒に関わる様々な現場で起きているイノベーションな事例を、シリーズでご紹介していきます。

【04 CREATOR】 第一線のアーティストも日本酒がお気に入り?

日本酒の進化は酒質だけではなく、ブランディングもネクストレベルへ。音楽やアートなど世界基準のクリエイティブが加わり、新たな啓蒙活動が始まっています。

リッチーホゥティン×NEXT5 コラボ日本酒 「ENTER.Sake」

9月2日、秋田の醸造家団体NEXT5(【05 UNIT】参照)が世界的音楽家であり日本酒愛好家のリッチー・ホゥティンとコラボした限定酒「ENTER.Sake」を発売しました。NEXT5が続けてきた5つの蔵の共同醸造プロジェクトは「他ジャンルとの共同醸造」をテーマにネクストステージへ突入。今回はテクノ愛好家の新政・佐藤社長とのリンクもあってリッチーとコラボ。醸造に関してはリッチー本人が設計段階から携わり、生?造りの杉桶仕込み、アメリカンオークで貯蔵・熟成という複雑で挑戦的な工程を経て完成しました。10月23日には秋田で彼のDJと「ENTER.Sake」の生酒バージョンが楽しめるイベントを開催。ぜひ“生”で堪能してください。

リッチー・ホゥティン
世界中を踊らせてきたミニマル・テクノの帝王でありながら、世界に日本酒を広めるためENTER.Sakeプロジェクトを運営する数寄者。

澤屋まつもと×チームラボWEBサイト&ムービー

「澤屋まつもと」が掲げる酒造りのコンセプト「守破離」を伝える動画とスマホ向けサイトを、ウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」が制作。全編モノクロで撮影された映像にハードテクノをのせた斬新な作品は、「守破離」の精神を非言語で的確に表現するものでした。
http://sawayamatsumoto.com/

【05 UNIT】 蔵元の横のつながりが、日本酒界を変える!

「DATE SEVEN」として今年デビューした宮城の7蔵。

蔵元ユニットという、新たなムーブメント。地域を背負う蔵元たちが酒質の向上を目的とした共同醸造に取り組むなど、ワクワクするプロジェクトが全国で動き出しています。

蔵元ユニットの元祖と言えば、2010年に秋田で結成された「NEXT5」です。5蔵の技術を結集させて共同醸造酒を制作するという前代未聞のプロジェクトは、日本酒業界に新たなムーブメントを巻き起こしました。例えば2013年には長野県・佐久地域にある13蔵が立ち上がり、米造りから共同で行うプロジェクト「SAKU 13」を始動。2014年には名古屋市内の酒蔵4社による「ナゴヤクラウド」が発足され、現時点で共同醸造は行っていないものの今後の動きに注目が集まっています。さらに今年に入って狼煙を上げたのが宮城の7蔵。メディアでも大々的に紹介された「DATE SEVEN」の存在は、蔵元ユニットというムーブメントを決定的なものにしました。「共同醸造を重ねることで各蔵の酒質が向上したことが、NEXT5を続けてきた意義のひとつ。こうした活動で秋田に注目が集まり、他の酒蔵の意識も変わったと思います」と新政の佐藤社長。地域を背負う蔵元ユニットの高い志が、新たな地酒カルチャーを生み出そうとしています。

写真左:秋田の技術系蔵元5人で構成される「NEXT5」。写真右:米造りから共に行う「SAKU13」には長野の13蔵が参加。

Edit:浅井直子
Text:馬渕信彦

※こちらの記事は2015年10月20日発行『メトロミニッツ』No.155に掲載された情報です。

更新: 2016年11月30日

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