美味しい組み合わせの方程式
|和食とワイン[1]|

“味わい”の裏側にある色々な事を学ぶ。
「和食とワイン」を楽しむために知っておきたい基礎知識 Lesson01

昨年末、ユネスコの無形文化遺産に登録された「和食」。今、海外でもちょっとした和食ブームが起きています。今月お届けする特集は「和食とワイン」。世界へ出て行き、ワインと合わせるシーンもさらに増えるであろう和食ですが、しっかりとした味つけの西洋料理とは違い、素材の味、出汁の味、しょうゆの味などが主体。気軽にワインを合わせてみて、失敗することも多々あります。しかし、見事マリアージュした際の美味しさはちょっと革命的で、日常的に食べている和食とワインがもっと上手く楽しめるようになれば、私たちの暮らしはもう少し豊かに変わるかもしれません。そこで試行錯誤し、いろんな人に話を聞き、四方八方手を尽くし、和食とワインの美味しい方程式を探ってみました。

和食については、料理名を聞けば何となくどんな味わいか想像できたりしますが、ワインについてはそう簡単にはいきません。ワインの世界は広く深く、到底学びきることはできませんが、まずは和食と合わせた時の、その味わいの裏側にある出来事をほんの少しだけご紹介。ワインコラムニスト橋本伸彦さんのご協力の下で、展開します。

「和食とワイン」を楽しむために知っておきたい基礎知識

【料理とワインの“相性が良い組み合わせ”とは?】

「この料理とワイン、合うね」と思った時、口の中では下のいずれかの現象が起きていると考えられます。

□相乗効果。その一体感が美味しい風味や香りが似たもの同士だから、味が自然とまとまりやすい。大方の「好相性」がこれ

□料理とワインから“第3の味”が生まれるそれぞれ単独の時にはなかったような味わいが感じられる。ブルーチーズと赤ワインなど

□ワインが料理を引き立てる! あくまでも食事が主役で、ワインが料理をよりいっそう美味しく感じさせてくれる

□脂分を流す・臭みを消す特に動物性の脂分や臭みをワインが洗い流し、口の中をさっぱりとさせてくれる

【Lesson01】「重い~軽い」や「辛い~甘い」ワインの味わいを表現する言葉とは?

ほとんどの方はご存知かもしれませんが、赤ワインの味わいを表現するには「ボディ」という言葉を使い、フルボディ(重い)~ライトボディ(軽い)と変化します。白ワインは、辛い~甘い。それがワイン界の“共通言語”。でも、なぜそう表現するのでしょう?

[ワインのコク]

ワインに含まれる構成要素が全体的に多いか少ないかによって、そのワインの味わいの軽い・重いが決まります。これがボディで、言い換えれば、口の中に広がる重みやコクのこと。それはアルコール、酸、糖、フェノール類(色素や渋みの成分)の割合、熟成度合いによって変わってきます。

重口(フルボディ)

英語で「体格がふっくらした」という意味を持つフルボディは、日本語で表現すれば、濃厚、重厚、豊か。渋みやアルコール分がしっかりと感じられる。

中口(ミディアムボディ)

渋みもコクも、色の濃さも中程度のワイン。平均的でバランスが良く、料理に合わせるには打ってつけです。

軽口(ライトボディ)

渋み、コクも穏やかで、色も明るくフレッシュな印象のワイン。味わいが軽やかなため、飲み飽きることなく気軽に飲めるものが多い。

[ワインの甘み]

重さの違いはあれど、赤ワインには「タンニン(渋味成分)」があります。一方、白ワインで多彩な甘辛は、極辛口、中辛口~(中略)~半甘口、極甘口など、幅広く変化します。それはワインの残糖度で決まり、発酵が進んで酵母が糖分を全部食べてしまうと辛口ワインになります。

辛口

ワインの辛口という表現は、甘みをあまり感じないという意味。その辛みも、キリッと鋭い味から、余韻でわずかに甘みを感じるものまで様々。

甘口

ワインに残ったブドウが持つ甘みのことですが、単に糖分の量だけで決まるわけではなく、酸味とのバランスによって感じ方が異なってきます。

ワインの味わいを決める構成要素のおさらい

ワインの味わいの構成要素としては、主に右の4つがあります。「甘味」は主に白ワインで感じることができる味で、糖度の高さ以外にも、果実香が強い、アルコール度数が高いなどの理由でも甘みを感じることもあります。「酸味」は赤白で重要な成分で、キレのあるリンゴ酸、マイルドな乳酸など、酸の違いでも味わいの表現は変わってきます。「渋み」は主に赤ワインで感じるもの。渋み・苦みの成分はタンニンで、ブドウの果皮と種子に由来します。そして「アルコール」は他の要素とのバランスもありますが、アルコール度が高いとボリューム感が加わり、コクと甘みが感じられることが多いようです。

 

Text:メトロミニッツ編集部

※こちらの記事は2014年3月20日発行『メトロミニッツ』No.137掲載された情報です。

更新: 2016年9月23日

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