一気飲み?今やエレガントに味わうスピリッツ

|メキシコの風、吹く[9]|
第二章 テキーラの風、吹く。
テキーラの基礎

テキーラは、実は世界一とも言われる厳正な規制で管理された高品質なスピリッツ。ここではその基本的な知識を学んでいただきます。

テキーラの条件

基準は厳格で、いくつかの条件があるが、①テキーラ5州で作られていること。②原料に「アガベ・アスール」を51%以上使用すること。③最低2回蒸留し、アルコール度数が35%~55%の間であること。が挙げられる。

テキーラの熟成度

テキーラには熟成度によっていくつかの呼称がある。熟成には180 サイズのオーク樽を用いられることが多い。

ブランコ
オーク樽による熟成をしないもの、もしくは熟成しても60日未満のもの。シルバー、クリスタルなどの呼び名も。アガベのフレッシュな味わいを感じる

レポサド
最低2ヵ月~1年未満、オーク樽による熟成を経たもの。「休ませた」という意味で、樽の特徴であるバニラ香なども加わり甘味を感じる味わいに

アネホ
最低1年~3年未満の熟成を経たもの。オーク樽は600L以下のサイズであること。樽の特徴、香りがハッキリ反映され、複雑で豊かな味わい

エクストラアネホ
3年以上熟成したもの。オーク樽は600L以下のサイズであること。テキーラは樽香がうつりやすいため、長期間熟成しすぎるとアガベの風味が消えることも

原料のアガベとは?

最低でも6年、長いところでは10年以上もかけて育てられる。

和名は竜舌蘭(リュウゼツラン)。サボテンとは異なる。テキーラに使われるのはアガベ・アスールという品種。「ピニャ」と呼ばれる糖分を豊富に蓄えた根の部分を使用する。

テキーラにもテロワールがある?

バジェス地方は世界遺産「竜舌蘭景観とテキーラの伝統的産業施設群」があり250年の歴史を持つ。火山灰地質で水質も良く、繊維質の多いアガベが採れる。ロスアルトス地方の歴史は90年ほどで、肥沃な赤土の土地から糖分の多いアガベが採れる

実はテキーラとは、シャンパンと同じようにメキシコの「テキーラ5州」で造られたものに限定された「原産地呼称」で、「CRT」(テキーラ管理評議委員会)により厳正に管理され、高品質を維持している。テキーラ5州とは、メキシコ中西部から中東部の「ハリスコ州」「グアナファト州」「タマウリパス州」「ナヤリ州」「ミチョアカン州」の5つをそう呼ぶ。なかでも150ヶ所の蒸留所が集まるハリスコ州は最大の産地で、州都グアダラハラを中心に、60西の標高1200mの谷を「バジェス地方」、東の標高2000mほどの高地を「ロスアルトス地方」と呼ぶ。一般的にバジェス地方では、辛み、苦みを効かせた伝統的なテキーラ、ロスアルトス地方では甘み、旨みのあるスムースな口当たりのテキーラが生産される傾向に。

伝統的な飲み方は、やはり一気飲み?

ショットグラスに注がれたテキーラを、塩を舐めて一気に飲み干し、ライムを噛むという飲み方は、メキシコの伝統的なスタイルで、罰ゲームではない。最近はロックやグレープフルーツソーダなどで割って飲むのも一般的。

ラベルの見方

テキーラのラベルからは多くの情報が確認できるので、購入する際の指標にしたい。①「TEQUILA」の表記は、原産地呼称などの条件を満たしたものだけに許された特権。②100%アガベのテキーラを証明する表記。これが無いものはミクスト・テキーラになる。③熟成度。④ブランド名。⑤「NOM」は製造者番号。⑥会社名と蒸留所名。⑧アルコール度数。 裏面には輸入業者名が記載されている。同じテキーラでも、現地正規代理店を通し、厳正なクオリティチェックを受けて輸入されている正規輸入と並行輸入では度数や内容量などが違うことも多い。

編集協力:林生馬
Photo:今井広一

※こちらの記事は2015年6月20日発行『メトロミニッツ』No.152に掲載された情報です。

更新: 2016年12月2日

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