呑んで食べて1人1万円以下

|嗜む日本酒[10]|
エレガントに日本酒を嗜む和の店|心まで酔わせる京の店

優雅な設えの中、しっかりした日本料理が食べられてかつ日本酒には一家言あり。程よく2、3杯日本酒をいただき、お腹も満たして1人1万円以下に収まる気前の良いお店をご紹介します!料理とお酒の美味しさに、ついつい杯と皿を重ねて、1万円オーバーしてしまってもあしからず…。

ぎおん 川ばた[ 京都・祇園 ]

旅行けば豊穣なる、京料理と日本酒

きっかけは、弊誌編集長・渡辺の京都の旅の途中。旅先で、友人に案内されて訪れたのが「川ばた」だった。そして、店を出る頃には「次の特集は、『日本酒が美味しい和食店』だ」(今月号で実現)となり、もちろん翌日も食事に訪れた。会社に復帰した頃には、「東京にも『川ばた』のようなお店が増えて欲しい」が口癖に。
店主の川溿康嗣さんは大学卒業以来、和食の道一筋。京都府内で4店経験し、今年の3月、満を持して祇園に京割烹の和食店「ぎおん 川ばた」を始めた。弊誌渡辺いわく「満足度と快楽量が満たされる店」だそうで、そう言わしめた理由は、例えば、まずカウンターに着いてメニューを見た瞬間のこと。ちょっとしたオトナの遊園地状態というか、自然と笑いがこぼれてしまうほど見事に、肴から〆のごはんまで、季節感いっぱいに約90品も並ぶ。しかも、ふぐ、すっぽんなど、高級食材が次々と出てくる始末。で、それぞれ値段が安過ぎる…。また、日本酒メニューは「稀少酒」「ひやおろし」「魚とともに」「お肉とともに」の4カテゴリに分類され、約40種類。そして、飲んで食べて1万円以下だったりするのだ。「奇をてらうことはせず、きちんとした料理を作りたいと思っています」。そう話す、川溿さん。きちんとした料理を作るために自らの足で食材探しに行くこともあると言う。最近は、猪を狩るマタギさんのところへ行ったそうで、「今度、猪肉の炭焼きやりますよ」と嬉しそうに話してくれた。それはお客以上に楽しみにしているのではないかと思えるほど、美味しい料理を供することに何よりも一途なのだ。

写真の「神聖」は京都の社寺のお神酒にも使われている由緒あるお酒。一方、「松の翠」は表千家の御家元、而妙斎千宗左宗匠による書が描かれ、茶事にも使われている。いずれも東京ではあまり見かけることのない京都らしい銘酒で、実は下の写真の奥に座っているお客さんが蔵元、山本本家の山本晃嗣さん。山本本家は延宝5年(1677年)創業

1.紅ずわいかに 3,000円
1尾すべての身を取り、カニの甲羅にきれいに収めてくれる。まもなく身だけでなく、味噌から内子(卵巣)、外子(卵)まで楽しめる、コッペガニ(松葉ガニの雌)の時期が到来

2.釜焚き 鯛ごはん 1,400円
ふっくら炊き上げた釜焚きごはんは、川ばた定番の〆。他にも季節の食材を使った釜焚きごはんは常時4種類程を用意。お米は2合も使っているのに(お茶碗約4杯分)、この値段

3.甘鯛のかぶら蒸し 1,200円
京都ならではの冬の風物詩、かぶら蒸し。擦りおろしたかぶらに卵白を加え、鯛、百合根、銀杏などの具材と蒸して餡をかけたもの。まるで雪のようなふわふわ感

4.牛イチボ肉カツ 1,500円
イチボは、臀部(でんぶ)の先にある部位でモモの一部で、極少量しかとれない稀少部位。その程よい食感と濃厚な味をぎゅっと凝縮し、カツにするとは実に贅沢

5.のどくろと松茸のはさみ焼き 1,500円
のどくろを松茸にくるりと巻き、塩を振って、後は炭火でじっくりと焼き上げています。旬ののどくろは、塩焼き、西京焼き、煮付け、酒蒸しなど、様々なメニューがありました

6.浜名湖 天然うなぎ タレ焼き 2,600円
タレがふんわり香り、香ばしさの中にうなぎの味がしっかり残る。東京では蒸し焼きにしますが、関西圏では鰻を頭の付いたまま白焼きにし、そのままタレをつけ蒲焼きにします

ランチはコースのみ(2,500円)、ディナーもコース(5,500円)があり、いずれも7品程度。その料理内容は日替わりであるばかりか、お客の好みに合わせて変えることもあり、オーダー前にはぜひとも川溿さんとコミュニケーションを

ぎおん 川ばた
TEL:075・744・0509
住所:京都府京都市東山区大和大路新橋上 本吉町43本吉町ビル3F
営業時間:12:00 ~ 15:00、17:00 ~ 23:00 不定休
※このページで紹介している料理は、2014年9月末の内容。現在とは異なります

Photo:大島拓也

※こちらの記事は2014年11月20日発行『メトロミニッツ』No.144掲載された情報です。

更新: 2017年1月2日

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