|羊肉の饗宴 Banquet of Sheep’s Meat[4]|
美味しく味わうための手引き

もしかすると、ジンギスカン以外での「羊肉」の経験値が少ない私たちは、味わったことがないのかもしれません。そう、羊肉の真の美味しさを…。そのポイントを羊肉のプロ、東澤壮晃さんにお聞きしました。

★羊肉とワインのマリアージュ①

仔羊の生ハム

豊かな薫香。肉厚で、旨みが実に濃厚。生後6カ月前後の仔羊の、特に脂肪分が少ないモモ肉使用しているため全く脂っこくはなく、さらに10日間以上の低温熟成に加え、じっくり冷燻することで見事なまでのしっとり感を実現680円(50g)

ホドルスクリーク ヤラヴァレーヤラヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン
(オーストラリア/ヴィクトリア州/カベルネ・ソーヴィニョン)

濃醇な味わいで、濃厚な料理に良く合う、オーストラリアのカベルネ。特に、このワインは生ハムに使用した羊肉と同じくヴィクトリア州産で、冷涼地域のため、他の地域と比べて飲み口が軽快でミネラルが豊富。生ハムの塩味を引き立てるのに一役。2,916円(750ml)

柔らかく、芳醇な香りをまとった赤身だから。

世界中で、人種・宗教の壁を越えて当たり前に食べられているにも関わらず、日本では一部の地域、特殊な存在としてしか認知されていない羊肉。僕は生まれた頃からジンギスカンで羊肉に接しているので、こんなに美味しいものを楽しまないなんてもったいない…と思って」。そう話す、東澤壮晃さん。東澤さんは、昭和3年創業、北海道にある精肉店「東洋肉店」の3代目でありながら、”羊肉の伝道師”。日本では貴重で、かつ読み物としても楽しい羊肉専門通販サイト「ジンギスカンWeb」を運営し、日夜、羊肉の魅力を発信しています。そんな東澤さんに羊肉の美味しさのポイントをお聞きすれば、ずばり赤身にあるのだと言います。「サシが入った牛肉の柔らかさとは違い、赤身、すなわち筋肉の繊維自体が細かく、柔らかい肉質のラム。香りも優しくほのかに広がり、日常的に、毎日食べても飽きません」。とはいえ、例えば「仔羊のロースト」ともなってくると、日本の食卓との間には長い距離がある羊肉。いくら美味しくても、なかなか気軽に楽しむのは難しい。そんな中、東澤さんが見つけた答えはハムやウィンナーなどの”加工品”でした。そして、まず開発に着手したのが、仔羊の生ハム。目標は「珍しいもの」ではなく、「仔羊だからこそ美味しい」ものにすること。「例えば豚の生ハムですと、多少なりとも脂肪の付いた骨付きのモモ肉や、日本やドイツだと背肉(ロース)などを使用しますが、脂肪の融点が高い羊肉では、冷たくして(または常温)で食す生ハムにすると口の中で溶けずに残ってしまう感じになります。そのため、筋肉繊維の中にも脂肪が入りづらいモモ肉、かつ一番大きな赤身部位で味わい深い内もも肉で作りました」かくして、うま味が凝縮された、ふんわりと柔らかい生ハムが完成。羊肉の赤身の実力を思う存分に味わえること、間違いありません。その後も、赤身以外にも様々な部位を生かしながら、羊肉の美味しさが凝縮された数々の商品を生み出し、ジンギスカンWeb上の商品ラインアップは充実するばかり。さて一方で、同サイト上、「羊肉」の他に、ある商品が充実しています。オーストラリア産の羊肉を取り扱っている中で出合い、惚れ込み、今やスペシャリストにまでなってしまった東澤さんが揃えている、オーストラリアワイン。それは、もちろん羊肉料理の最良のパートナーでもあります。そこで、せっかくなので東澤さんにジンギスカンWeb上で見つかる「羊肉とワインのマリアージュ」ベストセレクションをご紹介いただきました。上の通り、ぜひご参考に。

★羊肉とワインのマリアージュ②

味付きジンギスカン

昭和20年代に販売を開始した、道北スタイルの「味付きジンギスカン」。その命とも言える味付けは、りんご、みかんなどの果汁を利かし、オリジナルの味噌で深みを出した、コクがあるけどアッサリした秘伝のタレ。筋と脂が入り組んだ複雑な旨みの肩肉を使用。698円(400g)、1,730円(1kg)

ヤウマMurishinaide「無理しないで」
(オーストラリア/南オーストラリア州/ゲヴュルツトラミナー、シュナンブラン)

一般的に、羊肉料理の香りには力強いシラーズのような濃い赤ワインを合わせるのが定番とされているが、ジンギスカンのような気取らない料理には、軽やかですいすい飲めるオレンジワインもおすすめ。気軽に飲んで、という願いを込めたユニークな名前の日本限定ワイン。3,888円(750ml)

 

★羊肉とワインのマリアージュ③

ラムプレート(スペアリブ)

羊の脂の「甘み」を最大限に感じられる、骨付きスペアリブ。これを食べてから、羊脂の旨さに目覚めた人も多いという。ローズマリーなどの香草で香り付けしてからローストしたら最高。1,890円(500~550g)

スピニフェックス・インディジェン2006
(オーストラリア/南オーストラリア州/シラーズ、マタロ)

世界的なワインガイドブック『ペンギンワインブックオーストラリア版』にて、2009年「ワイナリー・オブ・ジ・イヤー」に輝いた造り手によるワイン。しっかりとしたボディのこちらは、シラーズの強めのタンニンが、特に羊肉の甘い脂との相性抜群。7,020円(750ml)

★羊肉とワインのマリアージュ④

ラムアイオブロイン

赤身肉の中でも、この背肉なら、筋肉繊維が細かくしっとりした上品な味わいが楽しめる。オリーブオイルで軽くマリネしたら、タタキ風にさっと焼いてポン酢で食べても美味しい。4,000円(250g×2枚入り)

アプスレイ ゴージュピノ・ノワール
(オーストラリア/タスマニア州/ピノ・ノワール)

レア~ミディアムレア程度にシンプルに焼き上げ、羊の赤身肉ならではの味わいを楽しむための料理には、滑らかなタンニンで、心地良い飲み口のピノ・ノワールがぴったり。余韻は力強くもバランス感が素晴らしく、赤い肉と赤いワインがもたらす至福の瞬間を体験できる。6,480円(750ml)

[購入・お問い合わせ]
東洋肉店昭和3年創業。様々な部位を取り揃えた生肉(ラム・マトン)から、ロースハム、ソーセージ、タンスモーク、さらには心臓のスモークといった加工肉まで、羊肉関連商品を約300点も扱う、唯一無二の羊肉専門通販サイト『ジンギスカンWeb』運営。ワインも約250点販売
TEL:01654・3・5511
ジンギスカンWeb http://www.29notoyo.co.jp/

Profile
「東洋肉店」 東澤壮晃さん

北海道名寄市の精肉店「東洋肉店」代表。大学卒業後、福岡「糸島手造りハム」に勤め、食肉加工技術を習得。以後、実家の東洋肉店に戻る。98年、羊肉専門通販サイト『ジンギスカンWeb』開設。ワイン好きが高じ、A+AustralianWine認定トレード・スペシャリスト(2012-15)取得。好きな羊肉の食べ方は、塩だけでも十分美味しい「赤身のタタキ」

Text:浅井直子
Photo:平井耕

※こちらの記事は2015年2月20日発行『メトロミニッツ』No.147掲載された情報です。

更新: 2016年11月12日

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