”豊食の時代”を振り返る

|Tokyo Food Journal[7]|
キーワードでたどる!TFJ Calendar2015-Part02
=3月編=

ここからは、今年東京にオープンした数多の飲 食店の中から、特に東京のフードシーンに影響 を与えたであろうお店を総ざらい! つまりはメト ロミニッツが気になったお店カレンダーとも言 えます。 そこから見えてくるキーワードと共に、1 月から12月まで駆け足で振り返りましょう。

【3月】March

□1日 神楽坂に、搾りたてのスムージーの店「smoothiestandAOYA」(スムージースタンドアオヤ)がオープン。契約農家から直送される新鮮な野菜や旬の果物、そして栄養価の高いスーパーフードといった食材を使用したオリジナルレシピで作られるジュースは、オーダーを受けてからブレンダーにかけるため、素材の味がしっかりと楽しめる。

□13日 渋谷2丁目(シブツウ)に、「加藤牛肉店シブツウ」がオープン。横浜の「加藤牛肉店」の肉を扱う直営の3店舗目で、本店で人気の山形牛の雌牛のステーキや、自家製のシャルキュトリーをリーズナブルに味わうことができる。「銀座店」はコース主体の店だが、「渋谷」はアラカルトを充実。ポーションを少なめにし、自家製ハムやステーキのほかコロッケなどの惣菜類を充実させ、カジュアルに山形牛を楽しめる店になった。

□15日 外苑前に、フランス料理店「Abysse」(アビス)がオープン。abysseとは、仏語で「深海」の意味。南仏の魚介専門の三ツ星レストランで修業後、「カンテサンス」を経て独立したシェフの目黒浩太郎さんによる「魚介料理中心のフランス料理」というコンセプトの店で、オープンからわずか9カ月にして『ミシュランガイド東京2016』の1ツ星を獲得した。

□18日 広尾に、肉ビストロ「29BistroGastros」(ニクビストロガストロス)がオープン。予約の取れない熟成肉炭火焼専門店「旬熟成」のオープニングメンバーである中村大吾さんが手がける肉料理中心のビストロで、例えば、群馬県の赤城牛は、ローストビーフやハンバーグ、炭火焼きで提供。その他、〝世界一?と評されているマダム・ビュルゴーのシャラン鴨、長野県の黒羊サーフォーク、群馬県の愛豚、愛媛県の鬼北の熟成きじなど、日ごと、月ごと、様々な肉料理が楽しめる。

□19日 川手寛康シェフのフランス料理店「フロリレージュ」が南青山から神宮前に移転。キッチンの周囲にコの字カウンター(全16席、ほか個室もあり)が配された店内では、お客の目の前で料理が一から作り上げられていく。ただお皿の上の料理を味わうだけでなく、この空間で過ごす時間と料理が一体になって〝美味しさ?を体験できる劇場のような店に。

 

19日 原宿のフランス料理店「KEISUKEMATSUSHIMA」(ケイスケマツシマ)に併設するスペースが、以前のバースタイルからカフェビストロ「CAFENiCEMATiN」(カフェニース・マタン)に姿を変えてオープン。気軽にコーヒー1杯から楽しめる空間になった。この店の本店は南仏のニースにあり、外国人シェフとして最年少で一ツ星を獲得したことで有名となったシェフの松嶋啓介さんが手がけるレストラン。

27日 商業施設「キュープラザ原宿」がオープン。注目の飲食店は、アメリカ・ポートランド発の老舗パンケーキ店「オリジナルパンケーキハウス」、ニューヨークのミートパッキング地区をイメージしたモダン&クラシックなレストラン・バル「シックスマーズステーキ&バル」など。

28日 浅草に、パン工場を併設した「SUKE6DINER」(スケロクダイナー)がオープン

|KEYWORD|”ビステッカ”

熟成肉の浸透や2年前の米国産牛肉の輸入規制緩和が追い風となり、トスカーナを代表する牛肉料理=ビステッカを供する店が都内に増加。




 

東銀座/イタリアン BISTECCHERIA ENOTECA il MORO

巨大な熟成肉に牛のうまさが全て内包

(左)4種のソースで味わうUSブラックアンガスビーフのTボーン100g2052円。600gから注文可。(上)二つ星のイタリアン「ペーカ」などで研鑽を重ねた大田シェフ。(下)炭火オーブンで焼くことで大きな肉へ絶妙に火を通す

ビステッカ=トスカーナ発祥のビーフステーキと直訳すると、少し語弊があるようです。「実はビステッキーナという小さいステーキを指す言葉があり、これが我々の想像するサイズ感のステーキ。つまり、ビステッカはもっと大きな肉塊で味わうものです」とシェフの大田勇樹さん。

店では50日前後、自家熟成させた最高級のアンガスビーフを、日本で2台ほどしかない炭火式のオーブンで焼き上げます。焼き上がり後は休ませて均一な火通りにはあえてせず、なるべく早くテーブルへ。熟成肉独特のナッツ香とオリーブオイル、炭の香りが食欲を誘います。

噛めば、コクのある赤身とやわらかな肉質に思わず破顔。「巨大な肉塊だからこそ、骨に近づくにつれ、ウェルダンからレアへの変化を楽しめます。場所によって味わい、焼き具合の変化を堪能できるのがビステッカの魅力ですね」。

【ビステッケリア・エノテカイルモーロ】

[2015.02.13OPEN]
電話:03・3524・8560
住所:東京都中央区銀座5・13・12サンビル1F
営業時間:11:30~LO14:00、18:00~LO22:00(土日祝12:00~LO14:00、18:00~LO21:00)、無休(12/31~1/1休)
http://ilmoro.jp/

Text:松本典子、鈴木健太
Photo:近藤信也

※こちらの記事は2016年12月20日発行『メトロミニッツ』No.158掲載された情報です。

更新: 2016年11月2日

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