ここ数年で続々とオープン!東京“ハイカジ”中華料理店

|東京ハイカジ中華[7]|
カウンター中華の名店

高級店でも街場の中華料理店でもない、フレンチで言うならビストロのような感覚で、気軽だけど料理は上質。そんな“ハイカジ”な中華料理店の中でも2010年以降にオープンした注目店をご紹介します!まずはカウンター中華の名店をご紹介。

カウンター中華の名店

中華の醍醐味は炎と油、鍋とおたまが奏でる音。中華鍋で食材が踊り、ひとつの鍋から様々な料理が繰り広げられるライヴ感。十二分に味わえる特等席=カウンター、“ハイカジ”な中華料理店ならご用意しています!

池尻大橋/喜臨軒 キリンケン

「今気になる店」として挙げる料理人が続出。独自のアレンジを加えつつまぎれもない中華料理に仕上げる、確固たる技術とセンスに同業者のファンも多い

独創性に身を委ねたい、スリリングな一席

焼売などの点心に麻辣豆腐…これぞ中華な定番料理ですが、焼売は手切りの豚肉から肉汁がほとばしり、ビシッと山椒が効いた麻辣豆腐は、柔らかな自家製豆腐が隠れています。ひと口で他店のそれとは別物と分かる料理を生むのは、安澤敦シェフ。普段からビストロなどによく訪れるというシェフ、実は中華料理と同じくらい、他ジャンルからの影響が強いのだとか。たとえば蒸し鶏は、フレンチで良く見られる火入れの方法同様、細かい温度調整を施します。一番に考えるのは「素材を生かすこと」。「薄口にしたり、シンプルに調理するわけではなく、素材自体の味をしっかり伝えたいんです」。海老チリであれば、海老の頭で出汁を取るソース、すり身を使ったトーストを添えて。鮮やかな海老の味わいがはっきりと余韻を残します。前述の焼売ならごろっとした厚切り肉、麻辣豆腐はとろりと甘い豆腐の余韻。考えてみると、すべての料理がきちんと記憶に残る店って、中華に限らず少ないもの。ここでは、そんな料理だけでなく、ずらりと並ぶ自家製調味料の瓶や一風変わったメニュー名まで、気になる演出があちこちに。「どこかに"遊び"が欲しくて」と笑顔の安澤シェフ、お客さんの反応が伝わる距離感を心から楽しんでいる様子。注文する側とされる側が「次はどう出る?」と互いの一手を待つカウンターごしのワクワク感は、チェスや将棋のようにスリリング。幸せな完敗を味わえる特等席なのです。

左.中国酒の飲み比べセットも/右.三種冷菜盛り合わせ1,800円、手切り豚肉とエビの焼売250円

池尻大橋/喜臨軒 キリンケン

TEL03・5787・6982
住所:東京都世田谷区池尻3・2・5コンフィアンス流来B1F
営業時間:11:00~14:00LO、18:00~22:30LO日休

松陰神社前/Foo フー

カウンター席の上にはメニューが書かれた黒板が。仕入れや旬によって頻繁に書きかえられます

厨房ライヴを観ながら五島列島直送の鮮魚料理を

店に入れば目に飛び込んでくるのはメニューがぎっしり書かれた黒板と、厨房を見渡せるカウンターです。まさにビストロのような設えのこちらで腕を振るうのは、『聘珍樓』に20年以上勤め、料理長経験もある林慎一さん。広東料理を長年追求してきただけあって、得意料理は「鮮魚の姿蒸し」。新鮮な魚を蒸すこと 分。驚くほどふわふわな身に、熱々の油をかけることで香り立つ醤油だれ、ほんのり香るナンプラー…、これは箸が止まりません!不思議と後味はさっぱりとしていて、素材の味も感じられます。「その日入った魚の持ち味をどう美味しくするか、それが広東料理の醍醐味なんです」と林さん。ぜひ豊富に揃ったワインと一緒にお召し上がりください!

「アカハタの広東風姿蒸し」2,800円。魚はすべて五島列島からの直送。日曜限定のランチでは、なんと2,000円で提供される。「アオリイカと帆立貝の海鮮二種炒め」2,200円。海鮮はレアに仕上げられ、柔らかさや旨味を味わえるベストな状態。アクセントになる旬野菜の食感も心地いい

松陰神社前/Foo フー

TEL:03・5432・9598
住所:東京都世田谷区若林3-15-3
営業時間:17:00 ~ 23:30LO、日のみ11:30 ~ 14:30LO 火定休

神楽坂/結華楼 ユイカロウ

ガラス張りのカウンター席

『銀座王府井』、『鼎泰豐』、『謝朋殿』…など、修業先だけで東京の名店リストができ上がってしまいそうな、料理人4人が神楽坂に結集したのが、こちら『結華楼』。カウンターで堪能できるのは、総料理長の齊藤雄史さんを筆頭に、料理長経験豊富な方、鼎泰豐で小龍包ひと筋15年のベテランの方たちが各自腕を振るう様子。シックな照明の中、浮かび上がるガラス張りの調理場は、まさにステージそのものです。調理の過程を惜しげもなく披露するのは、腕に覚えがある証拠。じっと眺めていたら、現地で食べたまかないの味にヒントを得たという自信作「結華楼麻婆豆腐」の深みのある味の秘密が解明できたり、はたまた「おいしいヒダの数は以上」という小龍包を包む手わざも目撃できるかもしれません!

左.涼やかな前菜、蟹小龍包のセットはコースの一部。(夜4,298円~)山椒の辛さよりも、コクやうまみが引き立つ「結華楼麻婆豆腐」1,620円/右「名店の経験をベースに、4人で生み出す“俺たちの中華”を目指します」と齊藤さん

神楽坂/結華楼 ユイカロウ

TEL:03・6280・7644
住所:東京都新宿区神楽坂3-2 木村屋ビル5F
営業時間:11:30 ~ 15:00、17:00 ~ 22:00

Text:唐澤理恵、三宅あゆみ、浅井直子
Photo:柳大輔、花村譲太郎、牧田健太郎

※こちらの記事は2014年7月20日発行『メトロミニッツ』No.141に掲載された情報です。

更新: 2016年11月14日

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