スタイルのあるお店

|EAT GOOD[8]|
TOKYO EAT GOOD STYLE
三軒茶屋/アメリカンダイナー 「BAKER BOUNCE」

自家製にこだわり続けてきたのは、食事を「楽しいひと時」にするため。

まるでアメリカのカントリーダイナーでの1枚のような、こちらの写真の4人は、三軒茶屋にある「Baker Bounce」で働くスタッフの皆さん。もう10年以上も前から、毎日その日使う分の赤身肉のブロックをミンチにして作り上げる、食べごたえ抜群のビーフパテや、そのパテによく合うケチャップなどを全てこの店の中で、丁寧に手作りして提供し続けてきました。また、肉を焼く炭火グリルを日本のダイナーで取り入れたのも「Baker Bounce」がおそらく初めて。言わばグルメバーガーのパイオニア的存在なのです。なぜ彼らは、そこまで自分達の手で作るハンバーガーにこだわってきたのでしょうか?「店をオープンする2002年ごろの日本では、アメリカの食事のイメージは『所詮、ジャンクフード』という扱いでした。だけど僕が憧れた、大好きなアメリカの食事はもっと楽しく食べられていたもののはず」。店主の渡邉さんは、日本におけるアメリカンダイナーの地位を良くしたいという大きなテーマと、「アメリカ食に日本人の繊細な味覚自家製にこだわり続けてきたのは、食事を「楽しいひと時」にするため。BAKER BOUNCE三軒茶屋アメリカンダイナーが加わったら、もっとおいしくなる」という確固たる自信を持って「Baker Bounce」をオープン。今の味に至るまでには、たくさんの試行錯誤があったと言います。「挽き肉の味ではなく、牛肉の味をしっかり楽しめるパテをめざして試作品を作る毎日。同じ挽き方の肉だけだと単調になるし、仕入れる牛によって脂の入り方や赤みの深さなどコンディションが違うから、毎日混ぜる肉の割合を調整しています」。ケチャップは野菜を煮込むところから手作り。更に、以前はベーコンはドラム缶(!)でスモークし、四季に合わせてスパイスの配合や燻す時間を調節していたそう。それらの手間のかかる作業を14年も絶え間なく続け、改良していくのはとても大変な作業であることは、誰の目にも明白。そこまでの手間を掛ける理由はすべて「お客さんの満足のため」と渡邉さんは話します。「食事は、多くの人にとって1日の『楽しみ』。僕たちが手間をかけ、工夫して作った料理を“食べに来てよかった”と思ってもらえるような食事をこれからも提供し続けたいですね」。

ケチャップ、ポテト、ミートパテ、仕込みは毎朝スタッフ全員で

毎朝、ケチャップとミートパテの仕込みをスタッフ全員で分担して行う。パテはつなぎを使わず、赤身を使い粗挽きした肉で丁寧に成形。平日は60枚、週末はその倍仕込むそう。酸味が抑えられ、甘さとジューシーさたっぷりのケチャップも無添加の自家製。「“うちのビーフパテに最適な味”を追い求めた結果、この味になりました。最初はありとあらゆる種類の市販のケチャップを試したんですが、結局どれも合わなくて。だったら自分で作ろうと研究してできた味です」

Baker Bounceは、ベーコンを自家製する店の先駆けでもあった。カリッとした焼き上がりのベーコンは、肉の塩漬けから燻製まですべての工程を手作業で約5日かけて作っている

ハンバーガーの味見も毎朝欠かさずに

開店前には毎朝必ず、スタッフ全員で開店前にハンバーガーを試食してから店をオープンしている。その理由はパテだけでなくフライドポテトまでも、すべて季節によって味が違うから。「肉も野菜も、自然から採れる食材は、これだけたくさんのことを語るんだなと実感しています。お客さんの満足のためには毎日の味の確認は欠かせません」と渡邉さん

ハンバーガーだけでなく、名物のカツサンド(写真)やサラダ、ワンプレートランチなどボリュームたっぷりのメニューが並ぶ。日替わりのシェイクなど定番メニューに固定ファンも多い

ベーカーバウンス

TEL:03・5481・8670
住所:東京都世田谷区太子堂5・13・5
営業:火定休(祝日は営業、翌平日休)

Text:立石郁
Photo:高橋宗正

※こちらの記事は2016年6月20日発行『メトロミニッツ』No.163掲載された情報です。

更新: 2016年11月14日

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