一日三食が無形文化遺産に!?

|語る和食[14]|
実はよく知らない!?「和食の基本」〜発酵〜

普段、何気なく使う「和食」は、日本的な料理を指すだけではなく、それにまつわる行事や季節感、地域性を含む総称。つまり、和食=伝統的な日本の食文化ということで、ユネスコの無形文化遺産に登録されたわけです。そんな和食の基本を、おさらいしてみましょう。

【発酵】

稲作を行う土地特有の菌である麹などを使った発酵は「和食」を美味しくする魔法。

和食とは切っても切れない関係の発酵食品。発酵を抜きにして日本の食文化は語れません。味噌、醤油、みりん、酢など、和食に使われる調味料のほとんどは発酵食品です。

そして日本酒はもちろん、昔から日常に食べられる漬物や納豆も。珍しいものでは、熟れ寿司やフグの糠漬けなどがあります。温暖湿潤で四季に恵まれた日本は、世界有数の発酵大国。発酵とは、微生物による食物の分解作用で、そのときに使われる酵素や、発生するアミノ酸などによって、食品がより美味しくなったり、美容・健康に良い成分が増えたり、消化が良くなったりします。発酵の中でも最も日本らしい代表的なものといえば麹。麹は麹カビと呼ばれるカビの一種で、程よい温度、湿度のある日本のような気候風土でなければ生息できません。

また、自然の力を上手に利用しつつ、人間の細かな介入も欠かせない、麹を使った発酵は、日本人ならではの精神性を反映した、独自の文化と言えるでしょう。

日本酒や味噌など、和食の基礎となる発酵食品に不可欠な黄麹(アスペルギルス・オリゼー)は、日本の代表的な麹(菌)で、歴史も古い。他にも、醤油に使う醤油麹(アスペルギルス・ソーエ)、焼酎や泡盛に使う黒麹(アスペルギルス・アワモリ)など、麹にはいくつか種類があります。なお麹菌は日本醸造学会より「日本の国菌」として認定されています。

======和食を支える調味料たち======

味噌

大豆、塩、麹から作られる。麹の種類によって、米麹味噌、麦味噌、豆味噌等がある。豆味噌は東海地方に集中している。

醤油

これさえあれば、の万能調味料。濃口、薄口、たまり、再仕込み、白醤油など、地域や用途によって様々な種類がある。

酒の酸敗を起源とする酢は、世界で最も古い調味料といわれる。疲労回復や血液の流れを良くするなど健康効果にも注目が集まる。

酒は飲むだけでなく、調味料としても役割を果たす。うまみやコク、風味付け、臭み取り、食材を柔らかくするなど様々な効果がある。

みりん

もち米、米麹、焼酎を原料に作られる。まろやかな甘みとうまみが特徴で、みりんの糖分は食材に照りや艶を与えてくれる。

魚醤

魚介に多量の塩をして、発酵させた調味料。ハタハタを使った秋田県のしょっつるや、イカやイワシで作る石川県のいしり(いしる)は有名。

======発酵食品の底ヂカラ======

納豆

ネバネバした食感と特有の匂いが好き嫌いの分かれる食品であるが、様々な健康効果が謳われる納豆。縄文時代からあったといわれ、蒸した大豆に納豆菌を添加して発酵させたものである。納豆菌が持つ酵素、ナットウキナーゼは、アンチエイジングや癌、高血圧、整腸作用などに効果があるといわれている。

すぐき菜

日本の食卓に欠かせない漬物。塩漬の他、味噌漬、醤油漬、麹漬、粕漬など種類も様々である。室町時代には「香の物」という言葉が生まれ、茶の湯や聞香にも用いられた。野菜を加熱せずに食べられるため、ビタミン類をはじめ栄養分を壊さずに摂取することができる。また、乳酸菌も豊富で、免疫力アップに繋がる。

Text:メトロミニッツ編集部

※こちらの記事は2014年1月20日発行『メトロミニッツ』No.135掲載された情報です。

更新: 2016年12月30日

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