一日三食が無形文化遺産に!?

|語る和食[11]|
実はよく知らない!?「和食の基本」〜調理道具・うつわ〜

普段、何気なく使う「和食」は、日本的な料理を指すだけではなく、それにまつわる行事や季節感、地域性を含む総称。つまり、和食=伝統的な日本の食文化ということで、ユネスコの無形文化遺産に登録されたわけです。そんな和食の基本を、おさらいしてみましょう。

【調理道具・うつわ】

料理法や作法とともに進化した調理道具と食具。実用面はもちろん、選ぶ楽しさがあるのも特徴です。

「和食」を語る上で忘れてはいけないのが、日本特有の包丁やすり鉢といった調理道具。そして、箸や器といった食器。例えば、和包丁。洋包丁のように両側にではなく、片側にしか刃が付いていないのが特徴です。

これは調理する際、洋包丁のように押し切りではなく、引き切りをするため。一方、普段から当たり前のように使っているマイ箸&噐。奈良時代以降、匙ではなく箸だけを使うようになったため、熱い汁ものは椀を持ち、直接器に口を付けるようになりました。

それに伴って、器や箸が個人所有になったのです。素材や形、装飾などのバリエーションが増え、箸も器も好みに合わせて選べるようになりました。「和食」という文化ならではの食器でしょう。

といった淡水魚や、貝類や海藻類なども古来より常食してきました。とはいえ、南北に長い日本。その土地土地で捕れる魚は異なるため、地域性豊かな魚食文化が育まれてきたのです。

木製の椀

もっとも古くから使われてきたのが、口当たりのいい木製の椀。その中のひとつ漆器は、天然樹脂塗料である漆を木地の表面に塗ったもので、酸やアルカリに強く、防水・耐水性が高いため実用性に富んでいる。全国に産地があり、技法や装飾に産地の特色が表れる。
【問】木曽漆器工業協同組合
電話:0264・34・2113

すり鉢

ゴマをすったり、山芋をすったり、魚をすりつぶしたりと、擂り粉木と一対で使われる。ほかの国で使われる乳鉢とは異なり、内側に櫛目が刻まれているのが特徴。最近は櫛目が直線でなく、波形を描いているもある。擂り粉木の素材は、解毒作用があるといわれる山椒や、すり減りにくい朴。
【問】東急百貨店東横店
電話:03・3477・4726

食箸は椀同様、表面に漆を塗ったものが多く素材はさまざま。形は持ちやすさや好みに合わせて丸箸や面取り、五角、六角、八角にけずりと多彩で、長さも選べる。装飾が施されたものも多い。一方、懐石や祝いの席などで用いられるのは、両端が細くなった利休箸。
【問】にほんぼう広尾店
電話:03・5420・1184

片刃の包丁

日本刀の製法を受け継ぐ和包丁は片刃が特徴で、出刃包丁をはじめ、菜切り包丁、刺身包丁など食材に合わせて細分化されている。現在、業務用包丁の90%以上のシェアを誇る堺打刃物は、600年の伝統を受け継ぐ。鋼を、火と水で鍛えて作られる最高級品の切れ味は他の追随を許さない。
【問】青木刃物製作所
電話:072・229・3737

Text:澤村尚徳、料理:真伏見(猿渡浩之)
Photo:sono(bean)

※こちらの記事は2014年1月20日発行『メトロミニッツ』No.135掲載された情報です。

更新: 2016年12月3日

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