“ハイカジ”その前におさらい

|東京ハイカジ中華[5]|
中国八大菜系に学ぶ本場の中華料理

もしかしたら和食の次に身近かもしれない中華料理ですが、意外と知らないことも多いのでは。ここでは中国料理の基本の“き”をおさらい。まずはこちらの地図をご覧ください。

★★★★中国八大菜系★★★★

広大な国土ゆえに、それぞれの地方が持つ風土、食材、環境によって料理の特徴は大きく異なります。多くの料理人を輩出し、独自の調理法、料理を確立した8つの地方「八大菜系」が一般的な分類の方法。代表的な料理とともにご紹介します!

山東料理 さんとんりょうり Shandong

黄河中流域の草原「中原」の農村地帯と、黄海の漁村を含むため食材が豊富。北宋時代からという長い歴史と広い領域から多彩な調理法が生み出され、明・清時代には宮廷料理として食された。北京料理の発祥。代表的な料理は糖醋鯉魚。丸ごと揚げた鯉に甘辛あんをかけたもの。

江蘇料理 こうそりょうり Jiangsu

上海料理の原型とされる都会の料理。江南地方の肥沃な平野が産む農作物や、長江水系等の豊富な魚介といった食材そのものの味を活かした、ほのかな甘み、塩みが特徴。代表的な料理は獅子頭。ネギ、ショウガなどを練りこんだ挽き肉を、肉だんごにかためて獅子の頭に見立てた料理。

安徽料理 あんきりょうり Anhui

海に面していないため、山菜、キノコ、ジビエや、川魚、スッポンなどの淡水産の食材が使われる。とろみがつき、こってりした料理が多い。都心部に多くの労働者を輩出しているが、本国でも安徽料理店は珍しいとか。代表的な料理は「火腿燉甲魚」。中華ハムとスッポンの煮込み。

四川料理 しせんりょう Sichuan

「麻辣」と呼ばれる「痺れるような辛さ」が特徴で、唐辛子や花椒、コショウといった香辛料を多用する。四川の成都は盆地で湿気が多く、カプサイシンの発汗作用で健康を保つためという説があるとか。代表料理は蒸した鶏肉に麻辣タレをかけた「口水鶏」(よだれ鶏)。

湖南料理 こなんりょうり Hunan

四川と同じく唐辛子を多用した辛さが特徴。四川の「麻辣」に対して「酸辣」、酸味のある辛さ。中国で一番辛いとも言われている。気候は温暖で降雨量が多く稲作もさかん。代表的な料理は、鯛などの煮込み魚の頭の上には、発酵させた唐辛子のペーストをのせた「刹椒魚頭」。

福建料理 ふっけんりょうり Fujian

一年を通して温暖で雨量も豊かな恵まれた土地柄で食材が豊富。山海の珍味をふんだんに使って料理される。また、にんにくを多用し香り高いことも特徴。代表的な料理は「佛跳牆」。干したアワビやフカヒレなど主に海産物の乾物をスープに浸し、その出汁を味わう料理。

広東料理 かんとんりょうり Guangdong

特筆すべきは食材の多様さで“広東人は飛ぶ物は飛行機以外……、二本足は親以外何でも食べる”と言われているほど。素材の味を活かしたあっさりした味付けが多く、代表料理はハタなどの魚をまるまる一匹せいろで蒸し、その上に油通ししたネギなど香味野菜を載せた「鮮魚の蒸し料理」。

浙江料理 せっこうりょうり Zhejiang

東海に面し、内陸の丘陵地帯の野草や野菜が豊富で、家畜の飼育も盛ん。料理の特徴は歯ごたえがやわらかく、味付けは塩辛くさっぱりとしている。美しい盛りつけは、豊かな自然が反映されると言われている。代表的な料理は、皮付き豚の角煮「東坡肉」。

【4つの方角で分けた場合~南淡北鹹、東酸西辣~】

★北:北方系
エリア:北京を中心としたエリア
代表料理:北京料理
塩辛い北方の料理

冬の寒さが厳しく、米が育たないこの地域では主食は小麦。カロリー摂取のため油を使った料理や、塩味が濃厚な料理が多い。豚、あひる、羊などの肉類が豊富で、特に羊はしゃぶしゃぶや焼き物にしたりと、好んで食べられている。

★東:東方系
エリア:揚子江の下流
代表料理:上海料理
酸味がきいた東方料理

蒸し暑いこの地域では体から湿気を取り除く酸味の強い料理が特徴。酢、醤油、紹興酒などが調味料として使われることが多い。また、「魚米之郷」といわれ、米などの農作物、そして揚子江から採れる水産物が豊富である。

★西:西方系
エリア:揚子江中流域
代表料理:四川料理
西方料理はとにかく辛い

麻婆豆腐や棒棒鶏、担々麺など日本人にもお馴染みの料理が多い。唐辛子、花椒、豆板醤など、辛みのきいた香辛料を多用。見るからに辛い赤い見た目も特徴。食材は野菜、川魚を中心。漬け物や乾燥品などの保存技術にも長けている。

★南:南方系
エリア:福建省から広東省の沿岸地域
代表料理:広東料理
あっさり味な南方料理

山海の食材に恵まれた、広州や香港周辺の地域。高級食材のフカヒレ、燕の巣、XO醤から、いわゆるゲテモノとよばれる食材まで幅広く、西洋料理の影響も大きい。それらの食材の味を活かすために、味付けは基本あっさり、薄味。

Text:メトロミニッツ編集部
Illustration:村林タカノブ

※こちらの記事は2014年7月20日発行『メトロミニッツ』No.141に掲載された情報です。

更新: 2016年10月31日

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