|EAT GOOD[3]|
TOKYO EAT GOOD STYLE スタイルのあるお店

「EAT GOOD」の言葉の先に見えてきたのは、“良いもの”に真っ向、真摯に向き合う人々の姿。もちろん“良いもの”の価値観は店ごと異なりますが、編集部は各自のスタイルで、本気で“良いもの”に取り組む東京のお店に行ってみたくなりました。

東中野/ガストロパブ「BESPOQUE」

ユニオンジャックがちらりとのぞく「ビスポーク」はまるで小さなロンドン。イギリスに旅行しているような気分になる

パワフルな女性料理人が案内するガストロパブの神髄

「美味しさって人によって違うと思うんですよ」というのは店主の野々下レイさん。オーダーメイドという意味の「bespoke」をもじった店名には、お客さん一人一人にオーダーメイドの料理を出したいという気持ちがこもっています。だから求められれば応えてあげたい。例えば、アレルギーの人にもできる限り対応してあげたいし、意外と多いビ―ガンの人のために野菜料理を毎日必ず1品は用意しています。イギリスのグルメなパブを表す「ガストロパブ」を名乗るこの店には、イギリスを愛して止まない人達も多くやってきます。彼らの懐かしい“あの味”を食べたいという気持ちも野々下さんの原動力です。日本ではどうしても手に入らなかったというイギリスのソーセージも手作りでお客さんに届けます。さらにソーセージに合わせて、マスタードやケチャップも自家製というこだわりよう。サバのカナッペはサバを燻製するところから始めて、“ちょうどいい硬さと食感”を求めてバゲットも焼き上げます。そう、ここでは自身が思い描く理想の皿のために、すべてがとことん自家製。理想の味になるまで試行錯誤を繰り返し、手間と時間は惜しみなく費やします。その結果、仕込みの時間は際限なく延長されることとなり、今では営業時間より仕込みの時間の方が長いほど、と苦笑い。その代わりというか、年に一度は休みを取って“自分がやっていること”を確認するためにロンドンへ。先日も、美食の街になったロンドンでたっぷりとアイデアを吸収し、今は旅の成果を発揮するために手ぐすねを引いているところ。オーダーメイドの味を求めてくるみんなの思いに応えるため、本場らしく、でもできる限り美味しく。今日も野々下さんは仕込みに余念がありません。

(左)20年以上の思いがこもった手作りソーセージは少しずつ進化させてきた(中)「リンカンシャーソーセージとソルト&ビネガーのクリスプ」1,200円。食感がソフトなイギリスのソーセージはフレッシュなハーブを使うのが特徴。自家製クリスプのパリッとした絶妙な食感とじゃがいものおいしさに脱帽(右)「.スモークサバのカナッペ」300円。この料理のために焼くバゲットに自家製スモークサバのリエットをこんもりと

(左)リエットはスモークしたサバに、無塩バターや刻んだケイパー、マスタードなどを加えて粗めにほぐして作る。他にもベーコンやスモークサーモンなども仕込んでいる(中)カウンターだけの小さな空間は1人で訪れるご近所さんのコミュニティーだ(右)ロンドンでの自炊生活で料理に目覚めたという野々下さん。ロンドンの街角がそのまま現れたような外観にもこだわった。この場所を選んだのもロンドンの裏町に似ている雰囲気があったからという

ビスポーク
TEL:03・5386・0172
住所:東京都中野区東中野1・55・5
営業時間:17:00~23:30水・第/火定休

Text:岡本ジュン
Photo:松園多聞

※こちらの記事は2016年6月20日発行『メトロミニッツ』No.163掲載された情報です。

更新: 2016年9月23日

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