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|WASHOKU GOOD NEWS[4]|
日本食レストランは海外に8万9千店

和食のユネスコ無形文化遺産登録、ミラノ万博日本館の盛り上がり。この2つの出来事をきっかけに、海外の日本食レストランが急激に増えています。2006年、海外における日本食レストランは、約2万4千店でした。和食が無形文化遺産に登録された13年には、その2・3倍の約5万5千店に。そして15年は約8万9千店。2年の間に1・6倍と、急激に増えているのです。地域別に見ると、元々店舗数の多かった北米やアジア、欧州では約1・5〜1・9倍に。和食レストランが少なかったアフリカ、中東、オセアニアでは、2倍以上に増えていて、和食ブームは、全世界レベルで起きていることが伺えます。また、日本を訪れた外国人観光客への調査で「訪日前に期待すること」の第1位は「食事」。ジェトロが行なった、「外国人が好きな外国料理(自国の料理は除く)」の調査によれば、2位イタリアの46・4%を大きく引き離して、日本料理は66・3%。堂々1位に輝きました。増え続ける世界の日本食レストラン、食材の品質や料理のクオリティは、さまざまですが、和食が今、世界中から注目されているのは事実。外国人旅行客や海外の人たちが、和食に関心を持ち、味わう機会が増えているのは、実に喜ばしいことです。

各地域の日本食レストランの数

(出典)外務省調べ、農林水産省推計
店数は、左側が2013年時点、右側が2015年時点

[欧州]1.9倍 約5,500店→約10,550店

[アフリカ]2倍 約150店→約300店

[中東]2.4倍 約250店→約600店

[ロシア]1.5倍 約1,200店→約1,850店

[アジア]1.7倍 約27,000店→約45,300店

[北米]1.5倍 約17,000店→約25,100店

[中南米]1.1倍 約2,900店→約3,100店

[オセアニア]2.6倍 約700店→約1,850店

■海外の日本食レストランの数
(出典)外務省調べ、農林水産省推計
2006 約24,000店
2013 約55,000店
2015 約89,000店

■好きな外国料理
※複数回答可、回答者数に対する回答個数の割合(自国の料理は選択肢から除外)(出典)ジェトロ「日本食品に対する海外消費者意識アンケート調査」(2014年3月)を基に作成
1=日本料理66.3%
2=イタリア料理46.4%
3=中国料理42.5%
4=韓国料理24.6%
5=アメリカ料理21.9%
6=フランス料理18.8%
7=タイ料理13.4%
8=インド料理12.5%
9=メキシコ料理10.3%
10=中東・アラブ料理9.7%

国産食材の輸出と料理人の育成が急務

では、これから海外の日本食レストランは、どうなっていくのでしょう?確かに店舗数は増えていますが、そこで提供されている料理は、日本人の目から見ると、「これが和食?」と、首を傾げたくなるものも少なくありません。これから和食が本当の意味で、世界に浸透していくには、「日本産食材の輸出」と「料理人の育成」が、必要なのです。東日本大震災が起きた2011年、日本の農林水産物・食品の輸出額は4511億円でしたが、15年には7452億円まで伸び、3年連続で過去最高を更新しました。政府は「20年までに輸出額1兆円」の目標を前倒しで達成することを掲げており、今後ますます日本の食材が海外へ広がっていくことでしょう。料理人の育成面では、和食の知識、技術の向上を図るため、研修を実施。衛生面や技能面で一定のレベルに達した人に資格を与える認定制度が創設される予定です。他にもフランスの料理学校コルドンブルーで和食講座を開催。世界最大のワイン教育機関WSET(ダブリュセット)ロンドン校と提携するなど、海外の名門校の協力も得て、海外で和食を作る人たちのレベルアップが図られています。こうして日本のガストロディプロマシーは、着々と進行中です。

Text:三好かやの
グラフ:グルーヴィジョンズ


※こちらの記事は2016年2月20日発行『メトロミニッツ』No.160掲載された情報です。

更新: 2016年9月14日

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