Mamma mia! Che buono!!!
|美味しい南イタリア[3]|
大地の恵みを生かしたマンマの味!南イタリアの郷土料理とは?

イタリア人に「どんな料理が好き?」と聞くと、「マンマの手料理が一番」と答える人が圧倒的に多いと言います。それは北も南も同じこと。イタリア料理は、〝民衆の料理"。地産池消が基本で、その土地で入手できる食材に工夫と愛情を込めて、お母さんが家族のために作る料理です。そして南イタリア6州の郷土料理はと言えば、こんなものがあります。

【カンパーニァ州】モッツァレラ、トマトなど、有数の美味の宝庫

トマトソース スパゲッティ
“サンマルツァーノ”トマトのソースと、パスタの最高峰“グラニャーノ”の組み合わせ

茄子のパルミジャーナ
揚げ茄子とモッツァレッラ、トマトソースの重ね焼きは、この州の特産品でできています

「Campagna felix=幸福なる大地」と呼ばれるほど、海の幸、山の幸に恵まれた土地。トラットリアに入れば、数多くの前菜が並び、選ぶのに困るほどです。また出来立てのモッツァレッラにもぜひ挑戦を。キシキシとした歯ごたえと、かみしめるたびに溢れ出てくる水牛乳の風味は、忘れられぬ味になるでしょう。

【プーリア州】温暖な気候の平地がもたらす豊かな農業の都

オレッキエッテ
耳たぶ形のモチモチとしたパスタに絡めるのは、ニンニクと特産野菜チーマ・ディ・ラーパ

ティエッラ
スペインに占領されていた時代に、パエーリャから生まれたムール貝入り炊き込みごはん

行けども行けども続くオリーブ畑や小麦畑。この州はオリーブオイルの生産量第1位、パスタの原料・硬質小麦の一大産地です。また、様々な野菜が採れるイタリア屈指の野菜天国でもあります。それらを使った、オリーブオイルベースの野菜ソースを絡めた手打ちパスタには、この州がギュッと詰まっています。

【バジリカータ州】伝統的で素朴な田舎料理を守り続ける故郷

ラーガネ・エ・チェーチ
パスタとエジプト豆を合わせた1品。イタリアでも最も古いパスタ料理の1つです

サラミの盛り合わせ
ここならではの色々な味を楽しめるサラミやラルド(豚の背脂の塩漬け)の盛り合わせ

ほとんどが山と丘陵地帯のこの州の特産品は、粉にして使うセニーゼのペペローニとサラミ類。ペペローニは煮込みに使うと深いコクが生まれる逸品で、この地方だけでしか手に入りません。サラミ類は、2000年以上前から有名で、この州の旧名ルカーニアという名前で、各地に広まっていきました。

【カラブリア州】典型的な地中海料理とペペロンチーノの国

肉のロースト
放牧されている子山羊や子羊の、深い味わいの肉はごくシンプルにローストしたのみ

焼いたカチョカヴァッロ
自生牛ポドリコの乳だけで作ったチーズ“カチョカヴァッロ”の表面をカリッと焼いたもの

カラブリアと言えば唐辛子。南イタリアでも突出して唐辛子を使っている州です。料理だけではなく保存効果を生かして、シラスと漬け込んだ“ロザマリーナ”、挽いた豚肉と混ぜて腸詰めした“ンドゥーヤ”、などの保存食作りも盛んです。またここだけの特産品“ベルガモット”や“リクィリーツィア”にも注目。

【サルデーニャ州】山羊とともに独自の食を育んできた島

パーネ・フラッタウ
パーネ・カラザウにトマトソースと卵を載せ、混ぜて食べるサルデーニャならではの料理

ポルチェッドゥ
サルデーニャの定番おもてなし料理。乳飲み仔豚を薪の火で、数時間かけて焼きます

シチリアと違い、侵略者が住み着くことが少なかったサルデーニャでは、独自の文化が息づいています。その中心が羊飼いの文化。羊とともに野原で過ごすことの多い彼らのパンは、固くなっても食べられる超薄型のパーネ・カラザウ。焚火であぶるだけで、香ばしく美味しく食べられます。カラスミも特産品です。

【シチリア州】アラブやスペインなどの影響を残す食文化

イワシのベッカフィーコ
貧民が、貴族が食べる小鳥料理を見て、安いイワシで似せて作ったと言われる1品

ノルマ風パスタオペラ
「ノルマ」の地元出身の作曲者ベッリーニに捧げた、茄子を使ったパスタ料理

豊饒の大地として古代から侵略者がやってきては、文化を残していったカオス(混沌)の地シチリアに行くと、その名残を料理の中にも見つけることができます。例えば、トラーパニの“クスクス”。アラブのクスクスは鶏肉や羊を使いますが、ここでは魚介を使います。チョコレートの町モディカの原点はスペイン。

Text:長本和子
Photo:川村きみえ

※こちらの記事は2014年4月20日発行『メトロミニッツ』No.138に掲載された情報です。

更新: 2016年10月21日

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