一日三食が無形文化遺産に!?

|語る和食[4]|
東京(近郊)の名店をめぐりながら、食べて学ぶ本当の「和食」

だしの基本を教えてくれる店
[銀座]日本料理「いしづか」

「和食」が「日本の伝統的な食文化・和食」と言えるのは、下の4つの特徴が備わっているから。日本の豊かな自然の恵み"食材"、趣向を凝らした"料理"、健康的な"栄養"、食の場を覆う"もてなし"。これらをそれぞれ頭に入れていただいたなら、さあ、実際に心身共に「和食」を体験できる名店へご案内いたしましょう。

==============「和食」の4つの特徴==============

1.「もてなし」
主人からお客へのサービスだけでなく、お客の側からも主人への心配りもあることなど、食の場のふるまい全体に関わってくるのがおもてなし。器や生け花などを設え、季節感も大切にする。

2.「栄養」
動物性油脂が少なく低カロリー。生活に必要なエネルギーや栄養素が理想的なバランスで備わっている。行き過ぎた贅沢を抑制するために安土桃山時代に生まれた「一汁三菜」を基本とする。

3.「料理」
素材の味を最大限に引き出すための調理法、考え抜かれた調理器具を用いて作られた料理。特に、「和食」の要は出汁。最後の盛り付けに至るまで、日本人ならではの工夫と知恵が詰まっている。

4.「食材」
世界的に見ても、これだけ多種類の魚介類が獲れるのは貴重だという環境。また山の幸も豊か。四季折々の季節感を尊重し、それぞれの地域に根付いた新鮮な食材を料理に生かすことができる。

世界中、最速でとれるスープ「だし」その基本と応用を美味しく教えてくれる店!

とったばかりの一番だし。昆布と鰹節のだしに顔を近づけると、優しい香りが顔中を包み込み、ひと口啜れば何段階にも分かれた味わいが2〜3秒ごとに代わる代わる訪れて、舌にまとわりつくその味わいは丸い塩味。…でも実は塩は一切入っていないので、それこそがうま味の正体なのです。

銀座一丁目にあるこの店では、だしを使った基本の料理教室を定期的に開催。指南してくれるのは「福田家」や「分とく山」、そして「万歴龍呼堂」で研鑚を積み、昨年9月に「日本料理銀座いしづか」を開店させたご主人、石塚規さんです。「しっかりと材料を吟味して、的確な手法で取っただしは、味が濃くて香りがまろやか。

塩はほとんどいりません」昆布や鰹節やメジマグロ節、その他は煮干しや冬菇椎茸や魚のアラ、さらには、白菜、だいこん、にんじんなど、いくつかの野菜を合わせた複合だしなどを駆使して、それぞれの料理への応用の仕方や、うま味が出やすい温度帯の解説や、昆布などのうま味食材の扱い方など、"だし"という「和食」文化の知恵を説明するだけで1時間以上。

その後はそれらのだしを使って調理した料理を味わうランチタイムへと続きます。石塚さんいわく「だしは世界で最速に取れるスープなんです」。うまくて、早くて、健康的。そんな「和食」の軸のような"だし"を理解すれば、毎日は間違いなく少しだけプレミアムになるはずです。

和食で使う代表的なうま味食材、昆布でとっただし。これに鰹節を加えれば豊かな香りとかすかな酸味を湛えただしに。代わりに血合いを抜いたメジマグロ節を合わせると、うま味と甘味がすこぶる濃い、品の良いだしに。それぞれ用途も異なります。

供される料理は、昆布と鰹節のだしを使った「だし巻き卵」や、メジマグロの上品なだしでつくられた餡とカブのうま味が重なる「鱸のかぶら蒸し」、自家製の塩麹で熟成させた「鰆の塩麹焼き」など。

日本料理 いしづか

和食の基礎「だし」5種のだしの飲み比べ、だしを使った基本の料理教室』の参加費は6,500円/1名。次回の開催は2月22日(土)11:30~、ご予約方法は、http://r.gnavi.co.jp/gdbs500/)で「プラン検索」をクリック。「いしづか だし」と検索して下さい

住所:
東京都中央区銀座1・13・8
ハウビル銀座5F
TEL:
03・6228・6908
営業時間:
[月~金] 11:30~14:30(L.O.13:30) 17:30~24:00(L.O.23:30) [土] 11:30~14:30(L.O.13:30) 17:30~23:00(L.O.22:00)
URL:
http://ishizuka-1138.com/

Text 唐澤理恵
Photo 鈴木泰介

※こちらの記事は2014年1月20日発行『メトロミニッツ』No.135掲載された情報です。

更新: 2016年9月23日

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