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「いただきます」を世界へ、未来へ。

今、「和食」が世界から喝采を浴びています。急増する訪日観光客、外国人が好きな外国料理第一位、海外の日本食レストランもここ10年で約4倍と激増。さて、この「和食」は日本的な料理のことを指すだけではなく、それにまつわる行事や季節感、地域性を含む日本の食文化のこととして、2013年、無形文化遺産に登録されました。例えば「いただきます」と、感謝の意を捧げる食前の挨拶は和食の象徴であり、日本人の美学です。そして、無形文化遺産に登録されたということは、固有の食文化を絶やすことなく未来へ受け継いでいく必要があるということを意味しています。今号では、躍動する和食の最前線で活躍する料理人や有識者たちに、その魅力についてお話を伺うと共に、心熱くなるグッドニュースを集めました。まずは歴史的変遷を辿り、和食の進化の歩みを時代ごとに追ってみましょう。

縄文時代(紀元前4世紀)
●日本に米が伝わり、水田稲作が始まる

弥生時代(紀元前4〜3世紀)
●239年卑弥呼が魏(中国)に使いを送る
●中国の歴史書『三国志』の中の「魏志」倭人伝に、倭(今の日本)では生野菜を食べる、手で食べる、とある

古墳時代(3世紀後半〜6世紀)
●かまどを使って、米を蒸すようになる

飛鳥時代(6〜8世紀)
●630年唐(中国)に遣唐使を送る
●中国との交流で大陸の食文化がもたらされる
●645年大化の改新
●稲が税の中心となる
●675年天武天皇が「牛・馬・犬・猿・にわとり」の食用を禁止。肉食を避ける習慣が広がる。
●みそやしょうゆの祖先にあたる「醤(ひしお)」が伝わる

奈良時代(8世紀)
●牛乳や、蘇(乳製品)が貴族の間で食べられる
●箸の使用が一般に広がる

平安時代(8〜12世紀)
●貴族の儀式用料理、大饗料理が生まれる。野菜や魚は生、蒸す、焼くなどしただけで、各自が塩、酢、酒、醤で調味して食べる年中行事が中国の影響で定着

鎌倉時代(12〜14世紀)
●宋から帰国した留学僧・栄西が茶を持ち帰り、喫茶習慣が広がる
●道元が禅宗における食事作法や調理の心得を説いた『典座教訓』を執筆
●野菜や豆などが中心の「精進料理」が、中国から伝わり日本で発展する

室町時代(14〜16世紀)
●「包丁人」と呼ばれる料理人が誕生する。この頃から料理を作る人が味付
けをするようになる武士のもてなし料理「本膳料理」が生まれる。銘々膳をいくつも並べ、配膳や食べ方に事細かな作法がある
●1550年頃スペイン・ポルトガルとの南蛮貿易を開始

安土桃山時代(16〜17世紀)
●千利休により茶の湯が完成する
●茶会の席の食事として「懐石料理」が生まれる。見た目は質素でも、季節の食材を味よく調理し、温かいものは温かく、一番美味しいときに供するのが特徴
●カステラなど、南蛮菓子が伝わり、砂糖の大量輸入が始まる。唐辛子も日本に伝来する

江戸時代(17〜19世紀)
●1641年オランダ商館を長崎の出島に移す
●1643年日本で初めての料理書が出版される
●そばなどの料理屋や食べ物屋が普及する
●飲食店で、こんぶとかつおぶしを合わせて「出汁」をとる方法が広まる
●「会席料理」が生まれる。懐石料理を茶の湯から切り離した、お酒を楽しむための料理。一汁三菜を基本に、前菜に始まり、刺身、焼き物、煮物などが出され、最後は汁と飯で締める流れが特徴

●飢饉に備え、さつまいもなどの栽培が勧められる
●江戸で握り寿司やてんぷらが流行する
●1854年日米和親条約を結ぶ。下田と函館が開港する
●1867年大政奉還

明治時代(1867〜1912年)
●西洋の食文化が伝わる。西洋料理店が普及
●肉食が解禁され、牛鍋が流行する
●洋のパンに和のあんが融合した和洋折衷の画期的なあんぱんが発売される●1894年日清戦争
●1904年日露戦争
●池田菊苗博士が、うま味成分を発見する

大正時代(1912〜1926年)
●1914年第一次世界大戦
●物価高騰と米不足により、じゃがいも、パンなどの代用食の奨励
●カレーライス、トンカツ、コロッケなどの日本式洋食が庶民の味となる
●箱膳に代わり、家庭の食卓として「ちゃぶだい」が広まる
●1923年関東大震災

昭和時代(1926〜1989年)
●1937年日中戦争
●1939年第二次世界大戦
●1941年太平洋戦争戦争による食料不足で、米などが配給制度になる。米の代用食として、いもなどの増産が勧められる
●1945年広島・長崎に原子爆弾が落とされる。終戦
●戦後、パン、ミルク、おかずの学校給食が始まる
●インスタントラーメンなど、インスタント食品の誕生
●冷凍冷蔵庫の普及と冷凍食品が普及

●1964年東京オリンピック
●1970年日本万国博覧会(大阪万博)
●ファミリーレストラン・ファストフード店の増加、コンビニの発展
●食生活の洋食化が進み、米摂取量が減少、米が余り始める
●1980年頃「日本型食生活」が高く評価される。この頃の食事は、ご飯を主食にして、魚介類、野菜、豆腐などの大豆製品を汁物やおかずとして食べる伝統的な食事に、適度に肉、牛乳、果物を組み合わせ、栄養バランスがよいのが特徴

平成時代(1989年〜)
●1995年阪神・淡路大震災
●電子レンジ普及率が約90%に。レトルト食品、できあいの惣菜の販売など、食の手軽化が進む
●食料自給率が40%程度に低下する
●2005年食育基本法制定。食の見直し、子供への食育が進められる
●2011年東日本大震災
●家庭料理の変化や家族の孤食化などの問題が取り上げられるようになる
●2013年和食がユネスコ無形文化遺産に登録される
●2015年ミラノ万博開催※年号、出来事は諸説あります。

※年号。出来事は諸説あります。

Text:メトロミニッツ編集部

※こちらの記事は2016年2月20日発行『メトロミニッツ』No.160掲載された情報です。

更新: 2016年9月1日

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