美味しい組み合わせの方程式
|和食とワイン[6]|

“味わい”の裏側にある色々な事を学ぶ。
「和食とワイン」を楽しむために知っておきたい基礎知識 Lesson05

和食については、料理名を聞けば何となくどんな味わいか想像できたりしますが、ワインについてはそう簡単にはいきません。ワインの世界は広く深く、到底学びきることはできませんが、まずは和食と合わせた時の、その味わいの裏側にある出来事をほんの少しだけご紹介。ワインコラムニスト橋本伸彦さんのご協力の下で、展開します。

それぞれのワインの味わいと合わせやすい料理の基本

昔から「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」ということをよく耳にしますが、その理由は?と言えば、白ワインには魚介類や鶏肉などの臭みを抑える成分が含まれるから。赤ワインはタンニンが口の中に残った脂っぽさを洗い流してくれるからだと言われています。理に適っているというわけです。また、さらに「料理とワインの相性」についてよく言われていることがあります。基本的にはさっぱりとした料理には軽いワインが、濃厚な料理には重いワインが合うというもの。もう少し具体的に言えば、下の表のようになります。当然ながら人の嗜好は様々、これが正解ということではありませんが、これから「和食とワイン」を楽しむ際の参考にしていただければと思います。

「ワインの味わい×合わせやすい料理」の基本]

□辛口 赤ワイン

重口(渋み、コク)

脂っぽい、ボリューム感のある料理/肉料理

中口(酸み、コク)
味付けの濃い魚料理、ややさっぱりした肉料理

軽口(フレッシュ)
白身魚、軽めの肉料理

□白ワイン

辛口
↓尾鶏肉、豚肉、魚料理全般

↓鶏肉、脂身の多い、魚料理全般

↓鶏肉、脂身の多い魚料理全般、軽めの肉料理
甘口
オードブル、デザート

□ロゼワイン(軽めの赤ワイン)

辛口
和食、中華までも、幅広く合う

甘口
オードブル、おつまみ

料理とワインを合わせる時に、酸、質感、風味の方向性を同じにすると合わせやすいということもあります。例えば酸味が効いた料理には、酸が強いワインを。なめらかな料理とワイン、似た果実味のする料理とワインといった具合に。また、口に入れた時の風味の広がり方なども似ているとベストだそうです。

迷ったら泡を選べ。スパークリングは何にでも合う!

おかずと合わせると天使のような白いご飯。これがワインに合わせてみるとどうものっぺりとして味気ないのです。炊き込みご飯のように味付けすれば問題ないですが、酢飯も薄味だと難しい。すると、ワインを飲む時にはご飯はおあずけ。お寿司も日本酒や緑茶でということに……。ちょっと寂しいですね。さて、マリアージュの原則には、大きく分けて2つのパターンがあります。ひとつは、甘いワインと塩っぱいチーズで甘辛くて美味しい、というようなハーモニー型。もうひとつは、口の中の食べ物を爽やかな酸味や泡で洗い流して、次のひと口がまた新鮮に楽しめるというリフレッシュ型です。例えば、ご飯は噛んでいると口の中で崩れてきます。調和型よりも、洗い流してリフレッシュしてやったほうがいい。酸味が効いて泡もあるスパークリングワインなら、強力にリフレッシュできるはずです!というわけで、スパークリングワインはある意味「どんな料理にでも合う」と言えます。特にシャンパーニュは寒い地方なので、ブドウにたいへんシャープな酸味がある。これが強めの炭酸ガスと一緒に、強烈な爽快感を与えてくれるわけです。だからフランスでも、フルコースをシャンパーニュで通すのが粋だと言われるんですね。日本ワインでも、甲州ブドウをはじめ素晴らしいスパークリングが造られています。寿司屋さんに持参するのも、どんな料理が出るか分からない時の手土産も、迷ったら泡モノを!!

和食のパートナーとして最強だという噂のスパークリングワインの王様・シャンパンとは?

改めて紹介すれば…、フランスのワイン造りの北限と言われる、シャンパーニュ地方。ここで造られるスパークリングワインがシャンパンです。原料に使うブドウは、この地方の中の限定された地区で収穫された、白ブドウのシャルドネ、黒ブドウのピノ・ノワールとピノ・ムニエの3品種のみ。収穫は必ず手摘み。さらにトラディショナル製法、熟成方法まで、終始一貫、厳しい規制の下で造られています。最高評価の畑のブドウを使えば「グラン・クリュ」、その下のクラスの畑だと「プルミエ・クリュ」。味わいは辛口(ブリュット)がほとんどですが、半甘口(セック)、甘口(ドゥミ・セック)もあります。

橋本伸彦さん

本文執筆 橋本伸彦さん

ワインコラムニスト。ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」東京校講師。ワイン専門誌『ワイナート』などで記事を執筆中

Text:橋本信彦

※こちらの記事は2014年3月20日発行『メトロミニッツ』No.137掲載された情報です。

更新: 2016年9月23日

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