美味しい組み合わせの方程式
|和食とワイン[5]|

「サントリー登美丘ワイナリー」に聞く
土地とぶどうの語
和食とワインの方程式。

「登美の丘」(とみのおか)の歴史は、実に100年超。経験も技術もいよいよ熟成し、今や世界に誇れる「日本ワイン」を生み出すワイナリーだ。和食とワインの方程式のヒントを探るべく、ここでは「登美の丘」の話を聞いた。

和食については、料理名を聞けば何となくどんな味わいか想像できたりしますが、ワインについてはそう簡単にはいきません。ワインの世界は広く深く、到底学びきることはできませんが、まずは和食と合わせた時の、その味わいの裏側にある出来事をほんの少しだけご紹介。ワインコラムニスト橋本伸彦さんのご協力の下で、展開します。

日本屈指のワインの生産地、山梨県。中でも、甲府盆地に臨む、登って美しい土地=登美の丘に佇む、大きなワイナリーがある。かつて貴腐ワインづくりに日本で初めて成功し、世界を驚かせたという出来事もあったが、それはこのワイナリーがぶどう栽培からワインづくりまで一貫して行い、つくりたいワインを徹底的に追求できるがゆえ。「最初に登美の丘を見つけたのは、中央線の工事をしていた時なんです」。話をお聞きしたのは、登美の丘ワイナリーを所有するサントリーのシニアワインアドバイザー柳原亮さん。何でもここは、国鉄が甲府方面に線路を引こうとしていた時に、「南向きで、常に日が当たる山がある」と気付いた鉄道参議官・小山新助氏が1909年に開いたワイナリーだそう。そして蓋を開けてみれば、周囲を取り囲む高い山々が雨雲を遮断するため雨が少ないことをはじめ、水はけの良い火山性の土壌、日照時間の長さ、昼夜の寒暖の差など、登美の丘は予想以上にぶどう栽培に最適な土地だった。現在、園内では様々なぶどうを育てているが、和食と合わせやすいのはやはり日本の品種だと言う、柳原さん。「『甲州』は八朔やかぼすなどの和柑橘の香りで、味わいはしっとり穏やか。少しほろ苦さも残ります。和食に合わせるなら、山菜の天ぷら、白出汁や魚介系の出汁を使った料理など良いですね。柚子や酢味噌など、酸味がある料理もおすすめです。『マスカット・ベーリーA』は、少し土の香りを感じるので根菜類がよく合います。また、赤ワインですが、魚にもよく合いますよ。脂ののった白身系の魚、例えばキンキ、金目鯛などが良いと思います」。サントリーでは、ぶどうの品種本来の持ち味を行かしたワインづくりを目指している。

「サントリー登美の丘ワイナリー」について

敷地内に広がる自家ぶどう園はすべて手作業で、土を作り、樹を育て、ぶどうはすべて手摘みする。そして自園産ぶどう100%のワインをつくっている。また、2008年から有機栽培にも挑戦中。なおワイナリーは見学可能で、ワインショップ、レストランなども併設している。

[見学ガイド]
ぶどう畑見学バスツアー、ワインセラー見学ツアー(いずれも毎日開催、無料) の他、テイスティングセミナー(土・日・祝開催、お1人様1,000円)も行っている

電話:0551・28・7311
住所:山梨県甲斐市大垈2786 JR甲府駅・韮崎駅よりタク シーで約25分、竜王駅・塩崎駅よりタクシーで約15分
営業時間:9:30 ~ 16:40 水定休
http://suntory.jp/TOMI-W/

和食ととわせるならこれらのワイン!

サントリー
ジャパンプレミアム
「リースリング・フォルテ」
甲州三尺とリースリングを交配させた、サントリーの開発品種。柑橘系の酸味、清涼感が特徴
辛口・白
1,680円(750ml)
サントリー
ジャパンプレミアム
「甲州」
和柑橘を感じる上品な香り、旨みを感じる味わい。そこでぜひ合わせてみてほしいのは、柚子胡椒
辛口・白
1,680円(750ml)
サントリー
ジャパンプレミアム
「塩尻マスカット・ベーリーA」
豊かな果実香、スパイスやハーブの香り。「産地シリーズ」の商品で、ぶどうの産地は長野県塩尻市
中口・赤
2,430円(750ml)
サントリー
ジャパンプレミアム
「マスカット・ベーリーA」
華やかな香りと果実感のある、軽やかな赤ワイン。この1本によく合う和食は、肉じゃが
軽口・赤
1,680円(750ml)

Text:吉茂田彩

※こちらの記事は2014年3月20日発行『メトロミニッツ』No.137掲載された情報です。

更新: 2016年9月23日

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