#6 この頃の肉料理

AMBIGRAM
Le Severo

“かたまり”の魅力を知り尽くした
東京のレストラン案内

Photo:柳大輔 
Text:河﨑志乃、松本典

広尾/イタリア料理
AMBIGRAM

部位ごとに切り分けて、それぞれの味わいを楽しめるようにサーブされるフランス産乳飲仔牛骨付ロースの塊肉ロースト(500g)6,800円。フライパンで表面や骨周りをしっかり焼いてからオーブンに入れることで、しっとり感と香ばしさのコントラストを出している。店内からはガラス越しにエントランスの緑も見え、開放的な雰囲気。

イタリアの肉食文化を
肌で感じたシェフによる
こだわりの一品

南麻布のイタリア料理店「アンビグラム」のオーナーシェフ伊沢浩久さんは、「エノテカ・ピンキオーリ」などを経てイタリアに渡り、星付きのリストランテを中心に幅広いお店で修業を積みました。「イタリアのリストランテでは、デグパージュ(ワゴンなどでお客様の目の前で料理を切り分けるサービス)が多くて、肉を塊で調理する機会が結構ありました。フィレ肉を1本岩塩包み焼きにしたり。
あっちの人はとにかくよく肉を食べますね」と伊沢さん。「アンビグラム」でも肉を使ったダイナミックなメニューが充実しています。中でも2012年のオープン時から出している定番料理が、フランス産乳飲仔牛骨付ロースの塊肉ロースト。仔牛の骨付ロース肉500gにフライパンで焼き目を付け、ローズマリーやニンニクとともに90℃のオーブンで20〜30分火を入れます。ミルクだけを飲んで育ったピンク色のフランス産仔牛肉は味わいもミルキーで、脂も少なく、筋の部分も程良い歯ごたえ。しっとりとした芯の部分、噛むほどに味の出る筋の部分、甘みのある骨周りと、部位によって異なる味わいを楽しむことができます。「塊肉だとゆっくり火が入るので、脂の少ない部分にもストレスをかけずに焼き上げることができます。部位ごとの食感の違いも出しやすいですね」。イタリアで修業したことで肉を見る目が養われ、肉料理の幅も広がったという伊沢さんのこだわりが詰まった仔牛のローストはさっぱりと食べやすく、500gを2人で平らげるお客さまも多いのだとか。トマト風味のパン粉や石臼挽のマスタード、粒マスタードなどでシンプルに味わって。

アンビグラム
☎03・3449・7722 東京都港区南麻布4・12・4 プラチナコート広尾1F
12:00~14:30LO(土のみ)、18:00~23:00LO
日・祝日の月定休(12/31~1/8休)
※こちらのお店の予約はメトロミニッツWEBからも可能です。詳しくはP14へ

西麻布/フレンチビストロ
Le Severo

熟成牛ランプの食べ比べコース1人6,480円でいただけるフランス産シャロレ牛と鹿児島産黒毛和牛。肉の種類は入荷により変動。注文は2名~。1人1皿選ぶ前菜、コーヒー又は紅茶が付く。熟成牛サーロインの食べ比べコースは1人8,640円で2名~。上の写真の齊田シェフの手にあるのは約10㎏のバザス牛。店内は1階に2~4名の個室、2階にメインダイニングがある。

塊で焼くからこそ
旨さが開花する
パリ仕込みの熟成牛ステーキ

2016年西麻布にオープンした、パリに本店を構える熟成肉の名店「ル・セヴェロ」初の海外店。パリ本店の創業者ウィリアム・ベルネが長年培った熟成技術を踏襲したこだわりの熟成肉を、カジュアルに楽しめます。今秋には、パリ本店で肉の目利きから熟成、調理まで4年半にわたって吸収し、「ユーゴ・デノワイエ恵比寿」のシェフも務めた実力派・齊田武エグゼクティブシェフが就任。
本店のスペシャリテ「タルタルステーキ」や、フランス産と国産を味わえる「熟成牛ランプの食べ比べコース」などの新メニューが加わりました。食べ比べコースで使用するのは、フランス・ランジス市場の高名な肉職人オリビエ・メツゲェから直送されるシャロレ牛の他、バザス牛などの稀少肉、国産のメスの黒毛和牛などで、銘柄や月齢だけでなく、事前に生産者や肉職人に送ってもらった肉の断面の写真を見て判断するという徹底ぶり。フランス牛は4〜5週間、和牛は2〜3カ月、肉がベストの状態に達するまで1階の熟成庫で寝かせます。塊で焼くのは、赤身の美味しさを味わってもらうために必然だったそうで、「〝ブラック&ブルー〞と呼ばれる、外はカリカリで中はレアに仕上げる本店と同じスタイルで焼いています。塊で焼くと肉のビタミンや旨みが閉じ込められて、噛んだ時に旨みがジュワッと広がるんです。それと、赤身は鉄分が多いので、鉄同士で調和する鉄のフライパンを使っています」と齊田シェフ。味付けはパリ本店同様、塩のみ。フランスと日本、どちらの肉が好みか知りたい人も、両方味わいたい人も、直球勝負の美味しさに感動するはず。

 

ル・セヴェロ
☎03・6452・6462 東京都港区西麻布4・2・15 水野ビル1・2F
12:00~15:00(14:00LO)、18:00~23:30(22:00LO)
日・祝定休(12/30~1/5ランチまで休)

※こちらの記事は
2018年12月20日発行『メトロミニッツ』No.182に掲載された情報です。

更新: 2018年4月21日

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