美味しい組み合わせの方程式
|和食とワイン[3]|

“味わい”の裏側にある色々な事を学ぶ。
「和食とワイン」を楽しむために知っておきたい基礎知識 Lesson03

「和食とワイン」を楽しむために知っておきたい基礎知識

和食については、料理名を聞けば何となくどんな味わいか想像できたりしますが、ワインについてはそう簡単にはいきません。ワインの世界は広く深く、到底学びきることはできませんが、まずは和食と合わせた時の、その味わいの裏側にある出来事をほんの少しだけご紹介。ワインコラムニスト橋本伸彦さんのご協力の下で、展開します。

どんな料理と合うのか?のヒントは、 “ブドウの品種”も教えてくれます。

和食に合うワインを選ぶ時にまず考えたいのが、素材となるブドウの品種。料理に使う食材で仕上がりの味の見当がつくのと同じように、ブドウ品種の個性がワインの風味と合わせる料理の手がかりになるのです。

日本ワインを代表する2品種(マスカット・ベリーA、甲州)とヨーロッパを中心に世界的に知られている16品種をピックアップして、和食との相性を考えながら見ていきましょう。ここで注意したいことが、1つの品種の中には、遺伝子的に性質が違った種類の個体「クローン」が多数存在し、植えられているクローンや畑の環境、そのワインの醸造方法によって仕上がりがかなり違ってきます。また、ワインは1つの品種から造られる「単一品種ワイン」ばかりではありません。ラベルに品種名が書いてあっても、その他の品種が隠し味のような意味でいくつかブレンドされていることがありますので、ワインの裏ラベルやお店の情報を手がかりに、品種や味のタイプを確認するといいでしょう。一般的に上品な和食に合うのは赤白とも、香りや味が強すぎず柔らかくてフルーティーなタイプです!

*****赤ワイン用ブドウ品種*****

マスカット・ベリーA[MuscatBaileyA]

川上善兵衛がマスカット・ハンブルグとベーリーを交配した、日本を代表する赤品種。房や粒が大きくて生食用にしても美味しいブドウ。イチゴジャムや黒砂糖のような香りで、渋味も柔らかい。フルーティーでふくよかな風味なので、少し甘みがある味付けの家庭料理と。

ピノ・ノワール[PinotNoir]

ブルゴーニュの赤ワインで有名なブドウですが、カリフォルニア、オレゴンなどでもいいワインになります。渋味が穏やかで、透明感がある素晴らしい酸味とラズベリーやスミレのような芳香が身上。醤油と相性がいいので、タレの焼鳥などに合います。

カベルネ・ソーヴィニョン[CabernetSauvignon]

小粒なので果皮から出る色や渋味がしっかりした濃いワインに。黒いチェリーのような黒い果物の香り、シナモンのような上品な芳香があって、ボルドーなど世界各国で使われます。柔らかくてジューシーなワインを選び、濃い味付けの料理と一緒に。

カベルネ・フラン[CabernetFranc]

カベルネ・ソーヴィニョンと比べて、少し色が淡めで渋味も控えめです。鉛筆削りや葉巻、しっとりとしたコケのような、穏やかですが個性豊かなアロマが魅力。山椒など緑色の薬味を使う料理や、しっかりした味付けでも繊細な香りを楽しみたい料理にピッタリ。

メルロ[Merlot]

比較的大粒なので、色が淡めで渋味が柔らかくなりやすい品種。プルーンのように柔らかくてとろりとした果物や、少し土っぽいベリーの香り。味わいがふくよかなものなら、土のイメージの根菜やキノコなど、幅広い食材をやさしく受け入れてくれます。

ガメ[Gamay]

ボージョレーでおなじみ、甘い果実がほんのり香るブドウ。渋味は控えめで酸味の爽やかなワインなので、フルーティーな味わいを楽しむワインが主流。甘い香りを共通点にしてみりんを効かせた料理と合わせたり、中程度の旨味がある料理全般と。

シラー[Syrah]

ローヌ地方の上級赤ワインに使われる品種。暖かい気候のカリフォルニアやオーストラリア、さらに気候温暖化とともに世界各地で使われています。渋味や色は濃厚で、ちょっぴりワイルドな黒胡椒とカシスの香りがあるので、風味が強い食材や料理に。

グルナッシュ[Grenache]

果皮の色・酸味・渋味とも少なめですが熟した赤い果物やハーブの風味はたっぷりあって、柔らかくフルーティー。シラーなどをブレンドすることが多い品種です。スペインや南仏など暖かい産地で太陽を浴びた風味を、揚げ物や和え物に添えて。

テンプラニーリョ[Tempranillo]

伝統的にスペインやポルトガルで使われていて、今ではアメリカでも人気。酸味が控えめで、プラムやレザーにたとえられる個性的な香りがあるのが特徴。この品種主体で造られるリオハなら、フレッシュな香りのものを田楽など味噌味の料理と。

Text:メトロミニッツ編集部

※こちらの記事は2014年3月20日発行『メトロミニッツ』No.137掲載された情報です。

更新: 2016年9月23日

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