今夜も“月”が楽しみになる
PEACE FULL MOON(ピースフルムーン)[1]

PEACE FULL MOON

「月見」と聞けば、多くの人が「中秋の名月」という言葉を思い浮かべると思いますが、もちろんそれには理由があります。秋は、月との距離感、空気の清澄さなどを鑑みて、地球レベルで一番月が美しく見える季節。“愛でる”風習があるからです。しかし、1年に一度のその日を期待してても、関東以西は雨に見舞われることが多い時期だし、そもそも、毎日、満ち欠けしながら空に浮かぶ月を見過ごす手があるのでしょうか?かくして、満月を“平和”の象徴とした「peaceFullmoon」(ピースフルムーン)という活動を行っています。趣旨はこの下に記しますが、毎日、月を見ることで得られる豊かさを探る特集です。梅雨目前で「月見!?」って思われがちな季節ではありますが、雨続きの合間に姿を現した月を見れば「明日は晴れるかも」って嬉しくなる、あの幸せな感じ。今夜もまた、お月さまに会いたくなってきませんか?

peaceFullmoon」とは?
2011年9月から始まった活動。“満月の日”を地球や人々にとって特別な日と捉え、下の3つの約束を掲げています。満月の日には空を見上げ、地球の営みに感謝し、争わず、分かち合うこと。そして、大切な人たちと心豊かな時間を過ごすことをご提案。そんなふうにpeaceFullmoonという言葉に、毎月、満月の日は世界中の人々のもとに平和な夜が訪れてほしいというメッセージを込めています。

peaceFullmoon“3つの約束”
一、満月の日は、大切な人と心豊かに過ごすこと。
一、満月の日は、怒らず、争わず、許しあうこと。
一、満月の日は、万物の営みに感謝をすること。

撮影画像提供:JAXA

写真の場所「日本科学未来館」
大きな満月が輝くこの空間は、お台場にある「日本科学未来館」の館内です。満月の正体は、「Geo-Cosmos」(ジオ・コスモス)というシンボル展示。

[月の満ち欠け]少しだけ豊かな毎日が、月の暦を意識することから始まります。

一定のリズムで少しも狂うことなく満ち欠けする月。その月のリズムを日々の暮らしに取り入れている人は、思いのほか少なくないそう。そもそも月のリズムって?暮らしに取り入れるにはどうすれば?そんな"月ビギナー"も月を意識せずにはいられないお話を、ぜひ。

月の満ち欠けが人に与える影響。これ実は、科学的に証明されているわけではないのです。でも、自然界では様々な動植物が月の影響を受けているし、月のリズムとともにとても素敵に毎日を過ごしている人たちがいることも、また事実です。
砂漠で星や月を見ることで気持ちをリセットすることが快感になり、今では、1年のうちの2カ月をモロッコのマラケシュで過ごすという占星術研究家の岡本翔子さんがそのひとり。

「占星術の成り立ちは、毎日天体の観測をしていた神官たちが、月の満ち欠けや星の運行を元に占星術を発展させたものなのですが、それを自分も体験してみたい!しかも砂漠で!と思っていたんです。そしてある時、モロッコ東南部の小さな村・メルズーガからサハラ砂漠の北端にあるチェビ砂丘に降り立ち、満天の星を眺め、『これこそ占星術の原点だ』と感じました。それから砂漠通いが始まってしまったんです(笑)。サハラ砂漠は1000万平方キロメートルもある世界最大の砂漠ですが、私はこのメルズーガのチェビ砂丘が、世界で一番美しい砂漠だと思っています。ここで眺める星空はもう最高。それまで星は頭上に輝くものだと思っていましたが、360度視界が開けるこの土地では、足元から星がせり上がってくるのです」

まさに月や天体に生活を預けているというわけです。また、岡本さんは月の満ち欠けに合わせてこんなことも行なっているそう。

「満ちていく月の期間は、身体が栄養素を溜め込もうとします。逆に欠けていく期間は、デトックスに向く期間。そのため、新月の時には心静かに過ごす。上弦の月の日は、エネルギッシュに動く。満月直前はあまり食べ過ぎないようにして、月が欠け始めたら、デトックス効果のあるお茶を飲んだり、マッサージに行ったりしています。仕事の企画を立てる際にも、こっそりと月の位相を考えて、新月の日に、企画をスタートさせたりもしますよ。ちなみに、満ちていく月の期間は、人間関係や愛も育ちます。恋愛を実らせたいと願う人には『満月直前の月が最高に満ちる時に、想いを伝えてみて』などとアドバイスします(笑)。もちろん、友情も育まれます」

そんな岡本さんに、一番気になるこの質問。月を意識することで毎日の生活に変化はありましたか?

「未だに月の暦で暮らすイスラム圏のカレンダーは、新月を毎月の始まりの日としています。私が実践しているのはダブルカレンダー生活(笑)。日々の生活は普通のカレンダー(太陽暦)通りですが、自分の夢や心の願いを意識する時は、月のカレンダーを参考にするんです。毎月の新月の日は、それまでの自分を振り返る最良の日。そこからが再スタートと考えます。この先”なりたい自分”をイメージしてやりたいこと、叶えたい夢などを意識する。それを紙に書き、心に誓うのです。太陽暦で生活しつつ、自分の夢や願いは月の暦にうまく乗って叶えていく。私はこうすることで実際に理想の生活を手に入れました」

月の満ち欠けをイメージして日々を過ごすだけでも変化は感じられそうですが、慣れるまでは少々ハードルが高いかも?

「月の満ち欠けを意識したことがない人は、難しいことを考えずに、折りに触れ月を眺めることです。夜空に月を発見する瞬間は、日常の意識からどこか別の次元へとワープする特別な瞬間。視線の先に月があるだけのことなのに、心に明かりが灯り、喜びが芽生えるはず。昨日よりも月が満ちているとか、位置の動きに気がついたら、月を眺めるのがもっと楽しくなります。ぜひ月の満ち欠けカレンダーを手に入れて、そして時々は、空気の澄んだ場所で月を眺めてみてください」

確かに月を眺めてみることなら、すぐにできそうな気がしませんか?
「空を見上げる」という「ゆとり」が生まれるだけで、すでにいつもとはちょっと異なるイベントフルな毎日は始まっているのかも。

岡本翔子さん

MOON BOOK 2013 岡本翔子・著 アスペクト・刊 1,260円

心理占星学研究家。ロンドンにある英国占星学協会で、心理学をベースにした占星術を学ぶ。『CREA』、『美STORY』、『料理通信』などの雑誌で星占いページを担当。また『ハーブ占星術』、『月の大辞典』など、著書訳書多数。月の満ち欠けカレンダーを記した、月のリズムを生活に活かすヒントが満載の手帳『MOON BOOK』も好評を博す。また、近年では習得したアラビア語を生かして、ELLE ONLINEなどのモロッコ美容特集でコーディネートや現地通訳も手がけている。

【月齢カレンダー】

月の満ち欠けサイクルは、29.5日です。新月から満月へ、そしてまた新月へ…。さて、今日の月は、どんなカタチに見えますか?

ここで紹介している「月齢」とは、新月を迎えた瞬間から、何日が経過したかを日数で表しているもの。新月は必ず月齢0ですが、新月から次の新月までの期間(月の満ち欠けの周期)には多少バラつきがあるため、たとえば月齢15の月が必ずしも満月になるというわけではありません(よって、上弦の月なども必ず月齢7の月とは限りません)。また、「立待月」や「居待月」、「寝待月」などは、月が出るおおよその時間を表したユニークな月の呼び名。立待月なら「立ちながら待っている間に出る月」、居待ち月なら「やや遅いため、座って待つ月」といった具合です。

一|月齢0|

二|月齢1|

三|月齢2|三日月

四|月齢3|

五|月齢4|

六|月齢5|

七|月齢6|

八|月齢7|上弦の月

九|月齢8|

十|月齢9|

十一|月齢10|

十二|月齢11|

十三|月齢12|

十四|月齢13|後宵月

十五|月齢14|満月
文字通り、満ちた月のことで、「望(ぼう)」とも呼ばれています。今年(2013年)に当てはめた時、旧暦5月の満月は6月23日で、満月が昇る正確な時刻は23日の21時頃。この時間の月は、地球から見える部分ほぼすべてが太陽に照らされるため、一番真円に近い形で月を眺めることができます。

十六|月齢15|

十七|月齢16|立待月

十八|月齢17|居待月

十九|月齢18|寝待月

廿|月齢19|更待月

廿一|月齢20|

廿二|月齢21|

廿三|月齢22|二十三夜 下弦の月

廿四|月齢23|

廿五|月齢24|

廿六|月齢25|

廿七|月齢26|

廿八|月齢27|

廿九|月齢28|

丗|月齢29|

Photo 久家靖秀、S.Yoneyama Text 岸野愛(STUDIO MAGIC)

※こちらの記事は2013年5月20日発行『メトロミニッツ』No.127に掲載された情報です。

 

更新: 2017年5月4日

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