|尊敬できる鮨[20]|

尊敬できる鮨の名店
【銀座 いわ】銀座

江戸前鮨の歴史は、師匠から弟子へと技と伝統が受け継がれ、紡がれてきました。そしてそれは平成の世となった現在も続いており、また新しい歴史が作られています。ここではそんな現在の鮨を生み出し続ける職人のみなさんをご紹介します。

とにかく「美味しい」の一言を求めて楽しい時間を提供することがこだわりです

親戚のお兄さんが「一緒に鮨屋をやろう」と誘ってくれたから。岩央泰さんが鮨職人を目指すきっかけは、些細なものでした。その約束を胸に、調理専門学校を卒業し、鮨屋の修業に入ります。鮨に限らず、料理をすることは好きな性分でしたが、修業に入ればもちろん裏方からのスタートです。「裏で仕事をしていた時の"鮨を握りたい"という初心は、今でも大切にしています。鮨職人の醍醐味は、鮨を握って喜んでもらうことですよね。いわば接客業ですから、お客さんと向き合わないと職人の魅力は分からない」と修業時代を振り返ります。だからなのか、鮨自体に"こうでなきゃ!"というこだわりはないと岩さんは続けます。「自分で仕入れに行って、どう魚を旨く調理しようかは、毎日考えていますよ。ただ、訪れる人には、鮨だからと構えず、食事を楽しんで欲しい。基本はおまかせですが、材料さえあれば、お好みで握りますし、つまみのリクエストにも応えます」と、美味なる鮨への追究もさることながら、なによりもお客本位の考え方がうかがえます。例えば、味のついた煮蛤はツメを塗らずに提供するのが「いわ」流。ただし、ツメの味に馴染みがありそうな年配のお客さんなら、塗ってから提供するという柔軟さ。「お客様の好みを察するのも仕事のうち。でも、せっかくカウンターを挟んで向き合っているんだから、もっと自由に振る舞っていただいていいと思うんです」と、岩さん。とは言え、もちろん節度は保ちつつ、ここはただただ岩さんが作った美味しいものが提供される「楽しい場所」。その深い懐に身を委ねようじゃありませんか。

|岩央泰さん|

丁寧に鮨を握る岩さん。カウンターだけでなく、奥に座敷の用意もあります。家族連れで周りが気になるという方に、ぜひ使って欲しいとのこと

東京都八王子の出身。親戚のおじ様も鮨屋だったそう。高校卒業後は町田調理師専門学校へ進学。20歳の時に「銀座 久兵衛」ホテルオークラ店へ。さらに「鮨 かねさか」での修業を経て、2012年に銀座で独立。

白魚を桜の葉で蒸して握りに。少し早い春の訪れを感じます

美しく曲線を描くマグロ。小さめのシャリが鮨ダネとともにほどける

シャリを覆い隠すあなご。柔らかく、ホッとする味

ぎんざ いわ

ぎんざ いわ

住所:
東京都中央区銀座8・5・25
TEL:
03・3572・0955
営業時間:
12:00 ~ 14:00、18:00 ~ 22:00、日・祝12:00 ~20:00 不定休

Photo:加藤純平
Text:effec(佐藤潮、いずみかな、山田彩、荒井しんご)

※こちらの記事は2015年2月20日発行『メトロミニッツ』No.148に掲載された情報です。

更新: 2017年3月4日

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