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|WASHOKU GOOD NEWS[24]|

27人の料理人・有識者に聞いた〜和食を誇りに思うところpart02〜

日本料理の料理人や、和食に関する様々な活動をされている有識者の方々に情報提供のご協力をいただきました。その27人に「和食を誇りに思うところ」をお聞きしました。

うぶか 加藤邦彦さん

昔からある日本料理の調理法や伝統を大事に守りつつ、外国からの新しい食材や調理法も取り入れ、常に進化している点。

03・3356・7270
東京都新宿区荒木町2・14 アイエス2ビル1F

SHOJIN 宗胡 野村大輔さん

四季があることで非常に多くの食材の旬がある。調理法、味付けも多様であり、それらの組み合わせでバラエティ豊かな料理が作れる。和食の出汁は、昆布や鰹節等のグルタミン酸やイノシン酸から構成されており、海外で多く使われる油脂に頼るうま味ではないので、非常にヘルシーである。

03・5414・1133
東京都港区六本木6・1・8 六本木グリーンビル3F

日本料理中村孝明 中村孝明さん

日本料理の良さは、一品一品に四季折々の気候や風土、風習、しきたりが表現されることに加え、日本全国それぞれの地域に応じたバリエーションが存在することです。その料理を見れば地域の文化がわかるように、この日本という狭い国土にあって各地域の気候や習慣が、さまざまな和食の形を生んできたことを見落としてはならないと思います。五法、五味、五色、五適、五覚。それらを全て備えているのは、我々日本人が長きにわたって育んできた日本料理だけだと考えています。

045・753・0303
神奈川県横浜市磯子区磯子3・13・1(中村孝明 貴賓館)

六雁 秋山能久さん

和食には懐石、寿司、てんぷら、そばなど、高い技術力が必要とされる多様なカテゴリーが存在します。そのように、日本の食文化の多面的で奥深い魅力を表現しているところです。

03・5568・6266
東京都中央区銀座5・5・19 銀座ポニービル6・7F

東京家政学院 名誉教授 江原絢子さん

ユネスコ無形文化遺産として登録された「和食」は、和食料理そのものではなく、和食文化という「無形」の文化が登録されたものです。その特徴の1つは、「自然の尊重」という点で、特に正月など年中行事や通過儀礼などは、自然の中に神を感じ、自然によって生かされていると信じてきたことが基盤にあります。自然から得られる食材に対しても謙虚に自然を壊さない程度に使い、和食文化を育んできた日本の伝統的食文化には誇りを持てると思います。また、800年以上も継承してきた和食の基本形(飯・汁・菜・漬物)は、季節感を感じられるいろいろな食材や調理法で変化をつけることが可能で、日常食(ケの食)や特別の食(ハレ食)にすることもできます。そして和食の基本形のおかずに肉や乳・乳製品などの新しい食品が適度に加わる1980年頃の食生活は、世界でも健康的な食生活として注目されてきました。油脂の過剰摂取を防ぎ肥満防止にも寄与してきたと思われます。

国士舘大学21世紀アジア学部 教授 原田信男さん

タンパク性油脂に頼らない独自のうま味体系を創り上げたことに誇りを感じます。

合同会社五穀豊穣 西居豊さん

和食を一言で表すと「自然の尊重」だと思いますが、長きに渡り、自然を尊び、その美しさや儚さを、設え、器、食材や料理で表現しようとしてきた精神性を誇りに思います。

公益社団法人 日本料理研究会 副会長 三宅健介さん

食材、表現方法(器使い、あしらい、設え、音、香など味覚以外の部分も含む)、調理方法、季節、地域、年中行事との繋がりなど、さまざまな要素の組み合わせによって、多様性を生み出しています。和食のそんなところが魅力的です。

青山 仁 富井賢洋さん

四季折々の食材を味わうことで、その季節に思いを馳せ、旬を楽しむことができる。また、器やしつらえにいたるまで、日本ならではの美意識でコーディネートされており、そこに客人をもてなす心が表現されている。

03・6721・1131
東京都港区南青山3・9・1

株式会社にんべん 広報・かつお節食育講師 木村絵里子さん

四季の表現や器はもちろんですが、やはり料理の要となる“出汁”が素晴らしいと思います。天然素材の鰹節や昆布でひいた出汁こそ和食を支えるものであり、日本代表として世界にも誇れると感じます。

一般社団法人 和食文化国民会議 発起人 伏木亨さん

雑味のないうま味に特化した出汁を用いて素材の味わいを活かすことで、季節感や自然との調和が生まれているところです。

新割烹 恵比寿 かのふ 香山中宣さん

見えない所への仕事のこだわりや、魚介類の食し方は、世界中の料理の中でもNo1。

03・3714・5670
東京都渋谷区恵比寿南1・14・2
タイムゾーンビル4F

うつくしいくらしかた研究所 エグゼクティブ・プロデューサー 宮中歌会始 講師 近衞忠大さん

和食の原点は自然の恵みを、極力そのままで、本来のうま味を活かしながら楽しむことにあると思います。神社には「神饌(しんせん)」「御饌(みけ)」という形で神様に食べ物をお供えし、そのお下がりを頂くという「神人共食」という概念があります。その根底には我々人間が自然の中で共存していくために必要最低限のものを分けて頂くという謙虚且つ、有り難みを感じながら頂くというメッセージが秘められているのです。現代のように食材が大量生産でつくられ、24時間営業する飲食店がある中では忘れがちですが、その気持ちを忘れないようにしてくれるのが和食です。そういった点に誇りに感じています。

京料理 なかむら 中村元計さん

食材の豊富さと伝統に裏付けられた確かな美味しさがある。また出汁1つをとっても多くの手間や時間がかかっている。例えば「鰹節」1つをとっても、水揚げされた鰹の選別(油が少なめの鰹を選ぶ)、生切り、湯で上げ、骨抜き、乾燥、削り、カビ付けなど多くの手間がかかっており、半年ほどの歳月がかかる。同じく昆布でも、ものによっては3年程の歳月をかける場合もある。一見、レパートリーの少なく感じられる日本の出汁であるが、そこには多くの手間と歴史の中で洗練され、選ばれてきたという背景がある。

075・221・5511
京都府京都市中京区富小路御池下ル

尊敬している料理人と有識者の方々に声を掛けさせていただきました。この他にも、喰切り 江ぐち 江口透さん、鮨 青木 青木利勝さんにもご協力いただきました。ありがとうございました。

Text:メトロミニッツ編集部
※こちらの記事は2016年2月20日発行『メトロミニッツ』No.160掲載された情報です。

更新: 2017年5月8日

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