名店の主義と感性が交差する
血統の一皿 #11

EPISODE 10:名店から生まれたセカンドライン

アジルジョーヌ -麻布十番-
竹中 誠

日本を代表する名料理人、名店。料理やサービス、店づくりに対する想いを受け継ぎながら、自らの“色”を打ち 出している。そんな名店のセカンドラインを、元となるお 店(1st)の主義と感性をお伝えしつつご紹介。

10「アジルジョーヌ」フランス料理/麻布十番

フォアグラという食材に魅せられ、「魔法のフォアグラ」な るスペシャリテまで創出した小川智寛シェフ。この料理を、コースで供するレストラン「エルブランシュ」に対し、気軽にフォアグラ料理を楽しめるバルが「アジルジョーヌ」。本店と同じ生産者から仕入れています。

真のフォアグラをバルスタイルで

「エルブランシュ」小川シェフが自身のスペシャリテに必要不可欠と、当初から使い続けるのはフランス・ランド地方で100年以上もの間、昔ながらの飼育法を貫くキャスタン家のフォアグラ。鴨を自然の中で放し飼いにし、伸び伸びと育成。飼料はグランマイスという大粒のトウモロコシで、通常のおよそ倍の月日をかけて、口溶けが何とも滑らかなフォアグラを作り出しています。「アジルジョーヌ」では定番ロッシーニのほか、パテ、クレームブリュレなどをアラカルトでラインアップ。店を取り仕切る竹中誠シェフは食材としてのフォアグラを、「いろいろな調理法のできるところが魅力。チャレンジ精神をかき立てる」と語ります。その言葉を裏付けるように、竹中シェフが自身のアイデアで様々な食材を合わせ、多彩な魅力を引き出した料理が「一口サイズのフォアグラテリーヌ・バリエ」。ドライイチジクに、ソースはポルト酒という定番から、鶉の卵の醤油漬けとアボカドを乗せ、さらに葱のフリットをあしらった「コクあるもの同士の組み合わせ」まで揃い、実にユニーク。「小川シェフのルセットで作る定番料理はカッチリと守りつつ、自分なりのアイデアで新しい料理も作り出して、バルとしての面白さを追求していきたい」という信念を形にしているのです。「本店で記念日を祝い、フォアグラが美味しかったからウチに来て下さる方もいらっしゃいますし、こちらでフォアグラの美味しさに開眼し、改めて本店へ、特別な日に行かれる方もいらっしゃる」。フォアグラを介した、幸せな相乗効果も生まれているようです。

超贅沢!アジルジョーヌのロッ シーニ フォアグラ×牛フィレ肉×ト リュフソース3,360円。来店するほと んどのゲストが注文する定番

一口サイズのフォアグラテリーヌ・バ リエ各630円。鴨の生ハムでテリーヌ を巻き、オレンジソースをかけたもの など多彩。お野菜のフォアグラディップ945 円。野菜は竹中さんが以前から付き 合いのある農園から直送

【1ST】エルブランシュ

ワインを楽しみ、美味しい料理を食べる。そんなコンセプトを掲げるフレンチレストラン。食材はすべて一流のものを厳選する一方で、バターや生クリームを必要最小限に抑えた優しい味わいも特徴。コースのみを提供し、そのすべてでスペシャリテ「魔法のフォアグラ」を組み込んでいる。

エルブランシュ
03・5439・4338 
東京都港区麻布十番2-8-10パティオ麻布十番5F 
18:00~22:00LO 
日定休

フォアグラバル アジルジョーヌ

住所:
東京都港区麻布十番1-5-10
アトラスビル1F
TEL:
03・6447・2499
営業時間:
18:00~22:00LO
定休日:
月曜日・火曜日のランチ

Photo大谷次郎 Text田代いたる

※こちらの記事は2016年1月20日発行『メトロミニッツ』No.159に掲載された情報です。

※現在「アジルジョーヌ」は閉店しました。1ST「エルブランシュ」の味をカジュアルに楽しみたい方は、もうひとつの2ND店「アジルジョーヌ・テラス」(http://asile-jaune.info/terrasse/)へ。

更新: 2017年1月16日

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