|尊敬できる鮨[14]|

尊敬できる鮨の名店
鮨 青木ー銀座ー

江戸前鮨の歴史は、師匠から弟子へと技と伝統が受け継がれ、紡がれてきました。そしてそれは平成の世となった現在も続いており、また新しい歴史が作られています。ここではそんな現在の鮨を生み出し続ける職人のみなさんをご紹介します。

銀座の名店から継承した心で、目指す新境地

「鮨青木」のご主人である青木利勝さんが凄いのは、銀座の2大流派ともいえる名店の技を継承しながらも、それを新しい味へと昇華しているところ。先代であるお父様は、数々の職人を輩出してきた「奈可田」の一番弟子。その技を受け継ぐ青木さんご自身は、小野二郎さんの出身店として知られる「与志乃」でも修業を積まれています。

「2つの店に共通するのは"お客様をどう楽しませるか"という心意気なんです。時代に合わせて仕事を変化させるのも、伝統の心を守る1つの手段でしょう」。そんな想いを表現する代表的な鮨ダネが牡蠣の握り。先代がお通しの小鉢として出していた蒸し岩牡蠣に、そのエキスを煮詰めて作る特製醤油を引いたものです。

驚くほど旨みが凝縮された味わいに、シャリの豊かな食感が加わり、1つの料理として完成されています。次に新作として披露していただいたのは、穴子の白焼きにキャビアを乗せた握り。こちらもベースの白焼きは先代が得意とした料理です。そこに欧米やアジアでの食べ歩きで得たインスピレーション、お客さんからの要望など、様々な要素が加えられています。

「新しいものを次々と作れば、いずれ淘汰され良いものだけが残る。そうして自分なりの流派が出来上がれば面白いですね」。すでに文化として成立されている江戸前鮨。その伝統を色濃く受け継ぐからこそ、常識にとらわれない味を生み出すことができるのです。

青木利勝さん

大学卒業後、1年ほどアメリカへ遊学。カリフォルニア、N.Y.などで生まれた新しい鮨に感銘を受ける。修業半ば28歳の時に先代が急逝したことで店を受け継ぎ、馴染みの店主たちに支えられつつ今に至る。

伝統の仕事が活きるコハダ。多くのネタが楽しめるよう先代よりもシャリは少なめ

酢で軽く〆たサバ。三枚重ね独特の食感が小気味良い

特製醤油は、オイスターソースを意識したそう。味も香りもたまらない

旬のはまぐり。絶妙な火入れ具合

鮨 青木すし あおき

鮨 青木

住所:
東京都中央区銀座6・7・4

ギンザタカハシビル2F
TEL:
03・3289・1044
営業時間:
12:00 ~ 14:00、 17:00 ~ 22:00 無休(年末年始は休み)
URL:
http://www.sushiaoki.jp/

Photo:柳大輔
Text:effec(佐藤潮、いずみかな、山田彩、荒井しんご)

※こちらの記事は2015年2月20日発行『メトロミニッツ』No.148に掲載された情報です。

更新: 2017年1月5日

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