東京のグルメシーンをリードする

|異彩のビストロ[11]|
[BISTRO GLOUTON]池尻大橋

東京のビストロが今、面白いことになっています。日本の有名なフランス料理店や、本場フランスに渡り、腕を磨いてきたシェフたちが営む、小所帯で、ジーンズでも行けて、仕事帰りにふらっと立ち寄れるお店が続々とオープンしているのです。一昔前はそんな輝かしい経歴を持つシェフたちはホテルやグランメゾンで料理長を務めるのが通例で、高級店でしかその腕前を堪能できませんでした。彼らにビストロを開いた理由を聞いてみると「フランス料理をもっと身近に感じてほしいから」と、口を揃えて言います。ここ数年、“コスパ”を重視した気軽なビストロが増え、私たちにとってワインやフレンチは身近になったように思えますが、彼らが言うのは伝統を踏まえ、現代の技術や食材を駆使した“本当のフランス料理”。料理と向き合う眼差しはグランメゾンのシェフと変わりません。本特集では、そんな数あるビスロトの中でも頭ひとつ抜けた、その本格的な料理や独特なスタイルで異彩を放っている、今行くべき店をご紹介します。

小更耕司さん-Koji Kobuke-

専門学校卒業後、乃木坂の「レストランFEU」へ。その後渡仏、ブルゴーニュ地方を中心に3年間修業し帰国、当時の「タイユヴァン・ロブションカフェ・フランセ」、立ち上げ時の恵比寿「サリュー」、赤坂「レチュード」を経て、「ジョエル・ロブション」にて10年間を過ごす。2014年10月独立

小さな店に漂うグランメゾンの気配。日常で本物に触れる贅沢がある店

12席の小さな店を切り盛りする小更耕司シェフは、これまで多くの名店に関わり、独立前の約10年は「ジョエル・ロブション」の厨房にいた、実に華麗な経歴の持ち主です。「ご縁があってグランメゾンにいたけれど、元々独立したら街の定食屋的な店がやりたかった。ずっと前から予約して、店が決めたコース料理を食べるのもひとつのスタイルですが、食事ってその日の気分や体調に合わせて決めたいものでしょ?」。ここでは、ワイン一杯と前菜だけで店を出る人もいれば、前菜からデザートまで、きちんとコース仕立てで食べる人も。一見、それまでシェフが経験を積んだ店とは真逆ですが、どっこい、隅々まで磨かれた店内、そして確かな仕事ぶりが分かる料理からは、第一線で切磋琢磨してきたシェフのスピリットが感じられます。料理は500円から、でもカトラリーはラギオール、ワイングラスはリーデル。「お客さんが触れるものは本物でないと」。グランメゾンの精神が宿る街場の店、素敵じゃないですか!

|EPISODE|

「ロブション」「FEU」の師匠は
心の中で叱咤激励される存在
ジョエル・ロブション氏の右腕といわれるエリック・ブシュノワール、「ジョエル・ロブション」エグゼクティブシェフの渡辺雄一郎の両氏からは、料理への向き合い方、シェフとしての在り方を学んだ。「シェフならこう作るかもな、とか、いまだに顔を思い出す存在」。また「レストランFEU」のオーナー、中村緻輔悠氏も、専門学校を卒業して何も分からない頃に、何から何まで教わった恩師。

BRILLIANT!! NO1

洋食メニューもあり!?でも味はやっぱりフレンチ
「美味しければ何を出してもいい」と小更シェフ。リクエストでカレーを出したことも。でも、どれもフレンチの技法を駆使したワンランク上の味わいに。手前は希少部位・トモサンカクを使い、シェフが惚れ込む卵「リーフマウンテンエッグ」のみで繋いだ「和牛ハンバーグ」1,500円

BRILLIANT!! NO2

ワインは80種ほどを用意ソムリエに相談を
小更シェフの奥さま、高野亜希子ソムリエは、長年「レ・カーブ・タイユヴァン」(現在閉店)にて経験を積んだ方。柔らかな物腰で、充実のラインナップからおすすめをセレクトしてくれる。ワインバー的使い方もできる店なのです。

BRILLIANT!! NO3

アラカルトが50種以上、しかも500円から揃う
メニューは「『食べたいものがないからこれ』というのと『たくさんあって選べない』というのと、同じ困るなら絶対後者がいい」と、目移り必至の品揃え。リーズナブルだが、今までの繋がりを生かし、食材には確かなこだわりが。

BISTRO GLOUTONビストロ グルトン

BISTRO GLOUTON

住所:
東京都世田谷区池尻2・33・7
TEL:
03・3410・5517
営業時間:
18:00~23:00LO 日・第3月定休
URL:
https://www.facebook.com/g.glouton

Photo:近藤信也
Text:唐澤理恵

※こちらの記事は2015年8月20日発行『メトロミニッツ』No.154に掲載された情報です。

更新: 2016年12月15日

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