”豊食の時代”を振り返る

|Tokyo Food Journal[17]|
キーワードでたどる!TFJ Calendar-Part08-
=9月編=

ここからは、今年東京にオープンした数多の飲 食店の中から、特に東京のフードシーンに影響 を与えたであろうお店を総ざらい! つまりはメト ロミニッツが気になったお店カレンダーとも言 えます。 そこから見えてくるキーワードと共に、1 月から12月まで駆け足で振り返りましょう。

【9月】September

□5日 カカオ豆を仕入れ、豆の焙抄からチョコレート作りの全ての工程を行なうBean to Bar専門店「CRAFTCHOCOLATE WORKS」(クラフト チョコレート ワークス)が三軒茶屋にオープン

|KEYWORD|Bean to Bar

カカオ豆(BEAN)の仕入れから焙煎、板チョコ(BAR)の製造までを一貫して行なう店を差し、アメリカ経由で日本に上陸。渋谷「Minimal」などここ2年で都内に5~6店が開店。ロースタリィカフェのチョコ版ともいえる。

白ブドウに柑橘。チョコは新たな世界へ
「CRAFT CHOCOLATE WORKS」(三軒茶屋/チョコレート)
ホンジュラスの白ブドウみたいな香り、トリニダード・トバゴのショウガのような後味――既存のチョコとはまったく違う、ビーン・トゥ・バーのチョコの多様なフレーバーには驚かされます。「豆の選定からこだわればこんなに様々な風味を楽しめるんだと、僕も衝撃を受けました」と代表の竹内誠太さん。専門学校で製菓を学び、原宿「ザ・ロースタリー」などでバリスタ経験をもつ竹内さんが、この世界に飛び込んだのはある意味必然だったのかも。「ビーン・トゥ・バーは引き算の世界。うちの素材はカカオ70%とナチュラルなキビ砂糖、カカオバターだけです。豆の水分を飛ばし、余計なものを加えず豆の風味を引き出すのが楽しい。一般のチョコと違い作りたてを出すから、使う豆によってはフレッシュな果実の香りが立ち昇りますよ」。竹内さんはバリスタ経験を活かし、例えば優しくじんわり煎るなど煎り方・挽き方を豆により変更。豆本来の個性をさらに引き出しているのです。

【店舗データ】
クラフト チョコレート ワークス
[2015.09.05 OPEN]?03・5787・6528 東京都世田谷区池尻2・7・4・1F 営業時間11:30
~18:00 月定休(祝の場合は翌日。12/28日~1/4休)

店内では試食もOK。バナナのような甘さのマダガスカル980円は黄色の市松模様など和柄のパッケージで全12種のチョコを表現。お店隣接の工房でテンパリング。豆の選別、焙煎も全部ここで。ガレージのような雰囲気。カカオソフトも絶品

□11日 フレンチレストラン「CRAFTALE」(クラフタル)が中目黒にオープン。シェフの大土橋真也氏は、1984年生まれ。「ジョージアンクラブ」、「ジョエルロブション」を経て渡仏。パリのネオビストロ 「Saturne(サチュルヌ)」で研鑚を積んだのち、日本に戻り、「レストランアニス」にてオープニングより従事してきたという経歴の持ち主。店名は『CRAFT 手技』と、『TALE 物語』の2つの言葉を重ねた造語。

 □12日 ヴィーガン(純菜食主義)料理の本格ビストロ「Restaurant8ablish」(レストラン エイタブリッシュ)が南青山にオープン。コンセプトは「Unconscious Well-being=無意識のうちに健康で幸せになれる場所」。料理はイタリアや地中海などのラテンフレーバーを利かせた「陽気な」ヴィーガンフードをイメージ。LIBRERIA選書による本や雑貨等が購入できるギフト&ギャラリーコーナーも併設。

 □18日 銀座ニューメルサが「EXITMELSA」(イグジットメルサ)としてリニューアルオープン。行列の絶えないレストラン「RACINES」のミートボール専門店「RACINES Meatball & Local Table」(ラシーヌ ミートボール アンド ローカルテーブル)、恵比寿の人気店「ビストロ間」が移転、新名称「RestaurantAir」(レストラン エール)、絞りたての自家牧場産の生乳を使用したソフトクリームを提供する「千歳 細澤牧場」、岩手県の料亭「三陸 大船渡 まるしち」(東京初出店)などがオープン。

 □19日 ムール&フリット専門店「PinzeLoca」(ピンゼロカ)が三軒茶屋にオープン。ムール&フリットとは、山盛りの蒸したムール貝とフリット(フライドポテト)のセットのことで、ベルギー、フランスを中心にイタリア、スペイン、オランダなどヨーロッパで高い人気を誇る。ムール貝の量の多さとソースの種類の多さが特徴で、今やニューヨーク、ニュージーランドにも広がり、世界的に注目を集めている。

 □25日 世田谷・若林にパン屋「ラ・ブランジェ・ナイーフ」が9年振りに復活オープン。

 □26日 神楽坂に、島根県海士町観光協会直営の「離島キッチン 神楽坂店」がオープン。

 

 □27日 台湾ティー専門店「ゴンチャ(Gong cha=貢茶)」が表参道にオープン。台湾で誕生し、世界で約1,100店舗を展開するアジアンティーブランドで、高品質の茶葉を使用した美味しいお茶が、手軽な価格でカジュアルに楽しめるのが特徴。台湾では定番のミルクティーをはじめ、さっぱりとしたミルクフォームを乗せたゴンチャスペシャルなど上質な台湾ティーをベースとする約20種類のドリンクは、全て甘さ、氷の量、トッピングがカスタマイズでき、自分だけのオリジナルティーが楽しめる。

 □30日 もったいない野菜を活用したイタリアン(カフェ&バール)「MottainaiFarm Radice 代官山」(もったいないファーム ラディーチェ)がオープン。同店で使用されるのは、ほんの少しの傷がついていたり、曲がっていたり、指定サイズに満たなかったりと、美味しく食べられるのに出荷できない野菜。また、もったいない野菜の物販コーナーも設置。出勤前やランチタイムの際には野菜や果物のフレッシュジュースやスムージーもテイクアウト可。

Photo 花村謙太朗 Text 鈴木健太

※こちらの記事は2015年12月20日発行『メトロミニッツ』No.158に掲載された情報です。

更新: 2016年12月15日

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