使う、味わう、一緒に暮らす

|オリーブオイルと一緒に暮らそう[6]|
OLIVE OIL ACTIONS「かける」

オリーブオイルをもっと活用すれば、私たちの生活はきっと少し豊かになります。そのためには、まずは“行動”が必要です。そこで、これより暮らしの中に新たに取り入れてみてほしい、“オリーブオイル・アクション”をご紹介。まずは、オイルを「かける」という文化について、話をお聞きしてきました。

「いただきます」の後に、かける。 オリーブオイルは“調味料”

自家製サルシッチェグリルポテト添え(1,080円)。腸詰タイプのサルシッチェではなく、フライパンで表面を焼きオーブンで仕上げるハンバーグ風。歯応えのある粗びき肉でうま味がジュワッ

「イタリアでは、オリーブオイルはテーブルの上でも使います。食べる直前に、エクストラヴァージンオイルを調味料として料理にかけるのが一般的なんです」。話をお聞きしたのは、本格的なイタリア料理が味わえるバル&レストラン「la cantina cancemi」オーナーのエンツォ・カンチェーミさん。エンツォさんは、世界各地のオリーブオイルを扱う専門店「OLiVO」も手がけているため、同店のテーブルの上にあるのも「OLiVO」のオイルが常時約10種類。エンツォさん、曰く「オリーブオイルも品種や土壌、気候、搾り方などにより、色合いや香り、味が多彩。お店では料理の味に合わせ、かけるオリーブオイルの使い分けを提案しているんです」。例えば、イタリアン定番の肉料理で同店の名物の1つ、サルシッチェ。豚の肩肉をミンチにし、甘い香りと苦味があるハーブのフェンネルを練り込んで焼いた1品で、かけるオイルには力強いオリーブの香りと苦味を感じるイタリア・リブランディ社の1本がおすすめ。他にも、ラム酒漬けのレーズンを入れたローマ風のレバーパテには、バナナのような豊かな香りがある同じくイタリア・クアットロチョッキ社のオイルを。「苦さを感じる料理には苦みが強めのオリーブオイル、というように、香りと味の特徴を合わせるのが基本です。お客様にはまずはそのまま料理を召し上がっていただき、次にオイルをかけてもらいますが、オリーブオイルで格段に風味が増すと評判です」。

エンツォ・カンチェーミさん

1944年に日本に初めて本格的なイタリア料理を紹介した、アントニオ・カンチェーミ氏を父に持つエンツォさん。お父さん直伝の料理が楽しめます。

手前はクロスティーニミックス(お好み3種)1,134円。左からオリーブパテ、レモン風味のしらす、ラムレーズン入り鶏レバーがのったバケットです。奥は岩手県久慈柳蛸カルパッチョ(1,296円)

la cantina cancemi[飯田橋]

1Fは居心地のいいカジュアルな雰囲気のバル。2Fはテーブル席

ラ・カンティーナ・カンチェーミ
電話:03・6272・3880
住所:東京都千代田区富士見1・9・21
営業時間:火?土11:30?14:30、17:30?23:00(22:00LO)、日・祝?21:30(20:30LO)月定休

トマト入りのふんわり生地に清々しいオイルの香り

パンケーキフルッタ具のフルーツトマトはオリーブオイルと蜂蜜、生のタイムの葉で和えたもの。別に泡立てた卵白を加えたスフレ風の生地はふんわり感が抜群。980円

仕上げに蜂蜜とともに、エクストラヴァージンオイルをかけたユニークなパンケーキ。滑らかな舌触りのオイルが生地を包んで食感がアップし、オリーブ由来の青々とした香りが、爽やかな風味を加えてくれます。意外なほどの相性の良さを実感できますが、その秘密はフルーツトマトのピューレが練り込まれた生地と、上に載ったマスカルポーネ入りのクリーム。オリーブオイル×トマト×チーズというイタリアン定番の組み合わせで、親しみやすい味になっています。高知県春野町のフルーツトマトをはじめ県の名産をたっぷり使う、高知発の洋菓子店の人気メニューです。

マンジェ・ササ 自由が丘店

マンジェ・ササ 自由が丘店
03・5483・0234 東京都世田谷区奥沢5・37・9
10:00?19:00(18:00LO) 火定休

まるで醤油×豆腐? 繊維に染み込み風味が溶け合う

小さなピッチャーに入ったエクストラヴァージンオイルをかけて味わう、このモッツァレラチーズは、なんと店内の工房で毎日手作り。鮮度抜群で、牛乳本来の優しい甘味と、スッと歯切れよく、口溶けが心地いい食感が格別な逸品です。オイルが繊維の隙間に染み込み、チーズの風味と溶け合います。「ナポリのように、街の中で出来たてが食べられるような店を目指しました」というオーナーの藤川真至さん。現地では日本の豆腐店のように、ボウルを持ってモッツァレラを買いに行くのが当たり前の風景。オリーブオイルとモッツァレラは、醤油と豆腐のような関係なのだそう。

「出来たてモッツァレラ&リコッタ」
左がモッツァレラ。右のリコッタは蜂蜜をかけていただきます。清瀬など東京近郊の酪農家から仕入れる新鮮な牛乳を使用。T
(タパス)サイズ640

渋谷 チーズスタンド

SHIBUYA CHEESE STAND
電話:03・6407・9806
住所:東京都渋谷区神山町5・8 1F
営業時間:11:00?23:00(日・連休最終日?20:00) 月定休(祝日の場合は翌日)

海老のうま味とオイルが絡む、さっぱり麺

こってりのイメージが強い油そばが、オリーブオイルで様変わり。エクストラヴァージンオイルを使い、乾燥の殻付き白エビなどとともに、弱火で2時間以上炊くエビ油が味の決め手。このエビ油を、パスタに使われるデュラムセモリナ粉を配合した特注の細麺にかけて絡ませた1皿です。オイルに溶けたエビの香ばしい香りとうま味が、小麦がほのかに香る麺と相性抜群。甘みが濃い自家製ドライトマトがアクセントになり、あとを引くおいしさ。「イタリアンでの経験を生かし、独創的なラーメンを提供しています」と店主の田中友規さん。女性を中心にリピーターが続出中なのだそう。

志奈そば 田なか[大塚]

味付けはエビ油とモンゴルの岩塩と湖塩、ブラックペッパー。ベビーリーフとクレソン、三つ葉、ねぎと野菜がたっぷり。850円

志奈そば 田なか
電話:03・3988・0118
住所:東京都豊島区東池袋2・19・2
住所:11:30?14:30、17:00?20:00(土は夜営業休み)日・祝定休

Photo 柳大輔、依田佳子、徳山喜行 Text 佐藤太志(GRINGO&Co.)

※こちらの記事は2014年6月20日発行『メトロミニッツ』No.140掲載された情報です。

更新: 2016年12月1日

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