”豊食の時代”を振り返る

|Tokyo Food Journal[12]|
キーワードでたどる!TFJ Calendar-Part05-
=6月編=

ここからは、今年東京にオープンした数多の飲 食店の中から、特に東京のフードシーンに影響 を与えたであろうお店を総ざらい! つまりはメト ロミニッツが気になったお店カレンダーとも言 えます。 そこから見えてくるキーワードと共に、1 月から12月まで駆け足で振り返りましょう。

【6月】June

□1日 カフェ「buik」(ブイック)が南青山にオープン。浅草「ペリカン」から仕入れるトーストを使った、自家製のあんこがたっぷり乗った小倉バタートーストが人気のモーニングセットや、週替わりのキッシュランチなど、朝から夕方までシンプルな料理と焼き菓子、質のいいお茶とビールなどが楽しめる。

 

□3日 南インド料理店「Venu's」が錦糸町にオープン。東銀座の南インド料理の名店「ダルマサーガラ」、西葛西「アムダズラビー」で腕をふるったシェフ、ベヌゴパールさんのお店で、押上の「スパイスカフェ」が協力。まるでカフェのような素敵な店内も評判。

□4日 世界18か国の朝食を楽しめるカフェ&ダイニング「CAFE&DININGhanami」(カフェダイニングはなみ)が表参道にオープン。まるでホテルのコース料理のような華やかな「外国の朝食」をワンプレートに盛り合わせたメニューが、朝から晩まで楽しめる。2楷はパーティスペースでラグジュアリーな空間。ビュッフェ形式で世界の料理を贅沢に堪能できる。

□20日 NYの行列ベーカリー「DOMINIQUEANSELBAKERYTOKYO」(ドミニクアンセルベーカリートウキョウ)が表参道にオープン

□24日〝世界中の人が同じテーブルを囲んで楽しむカフェ?がコンセプトの「SEKAICAFEOshiage」がスカイツリーの側にオープン。浅草に次ぐ2号店。宗教やアレルギーなどで食に制限のある方も楽しめるように、ベジタリアンメニュー、ハラール肉を使ったメニューなどを提供している。英語の接客にも対応。

□25日 清澄白河に「清澄白河フジマル醸造所」オープン

□25日 ニューヨーク発のナチュラル・スティックジェラート専門店「popbar」(ポップバー)が、渋谷にオープン。スティックジェラートは毎日店で手作りし、グルテンフリー、オールナチュラル。多種多様なフレーバーや7種類のポッピング、5種類のディッピングで、約3000通りのカスタマイズを楽しめる。

|KEYWORD|ネオビストロ

フランスに古くからある「ビストロ」スタイルの店ながら、伝統料理ではなく、シェフのアイデンティティが込められた料理を提供するビストロのこと。

確かな料理をゲストに寄り添うスタイルで提供する店

麻布十番/ネオ・ビストロ T’as tous

2015年7月にオープンしたタストゥーは、麻布十番から古川橋方面へ歩いた静かなエリアにある。8年間フランスで修業した堀江毅シェフは、クラシックの巨匠といわれるジェラール・ベッソンでベーシックなフレンチの良さを学び、王道のビストロ料理を食べさせるパリの老舗ワイン・バー「レ・ピポ」でシェフを務めた。その間には、カオールにあるミシュラン一つ星「ル・ジャンドロー」で、地元の豊かな食材を使った料理との向き合い方を学んだという。

「ジビエとフォアグラのパイ包み、ソースポルト」2,600円。フィリングはその時によって変わるが、この日のジビエはピジョン・ラミエ(モリバト)

店名の「タストゥー」とは、カオール時代の思い出を象徴する黒トリュフのカナッペのことで、フランス語の“Tu as tout!”(お好きなように)にも掛けている。そんな堀江シェフが作る料理のレシピはあくまでもクラシック。だが、皿の上には自身のフィルターを通して再構築した華やかでモダンなスタイルが表現されている。料理は細部にわたってレストラン級の仕事が丁寧になされ、メインディッシュに付け合せた野菜さえも、それぞれが異なる調理法で美味しさを引き出している。

「帆立貝とトリュフ、バターナッツカボチャと蕪のサラダ」2,700円。帆立とトリュフもフレンチ王道の名

「栗とマンダリンのヴァシュラン」750円。皮ごと食べられるみかんを使って王道の組み合わせを。メレンゲのアクセントも効いている

料理はハイクオリティ、でも雰囲気はカジュアルというタストゥーは「お客さんとなるべく近いところにいたいんです」と言う堀江シェフのスタンスをはっきりと感じさせる、まさにネオ・ビストロ。おまかせコースも単品もどちらもOKで、1人でも利用しやすいカウンター席があり、常連にはメニューにない料理の対応も気軽に答えてくれる、名前通り「お好きなように」過ごせる。

T’as tousタストゥー

T’as tous

住所:
東京都港区南麻布2・5・21
TEL:
03・6435・4722
営業時間:
11:30~15:00(13:30LO/月曜ランチは休み)、18:00~23:00(22:00LO)日定休

Photo:吉永和史
Text:岡本ジュン

※こちらの記事は2016年12月20日発行『メトロミニッツ』No.158に掲載された情報です。

更新: 2016年12月7日

この記事が気に入ったら
「シェア」しよう

最後までお読みいただき、ありがとうございます

pagetop