食べ手を思ったアイデア光る

|日本の家庭料理[7]|
行きつけにしたい!家庭料理の名店
【あふそや】ー恵比寿ー

家庭料理とひとくちに言っても、その形は様々。最初にご紹介する「創作家庭料理の店」の店主のみなさんは、料理を食べてくれる人の「美味しい!」はもちろん、その先のことにも向き合って料理や、お店作りをしているようなのです。そんな家庭料理の名店をシリーズでご紹介します。

食材使いと薬味使いのセンスで進化した家庭料理をいただきます!

【あふそや】ー恵比寿ー

すれ違うことも難しい細~い路地。普通の一軒家にかかる「あふそや」の小さな表札。「ほんとにここ!?」と迷う気持ちもわかりますが、敷居をまたげばそこは我が家のようにくつろげる空間が迎えてくれます。ここで振る舞われるは「家庭料理割烹」。上質で、珍しい食材を使ったり、薬味の合わせ方や、料理人・時田千晴さんのアイデアで、素朴でどこか懐かしいけど、確かに特別感のある家庭料理の数々がメニューに並びます。「例えば、メンチカツには石垣牛を使っています。ジューシーなお肉そのものの旨みを凝縮しているので、そのまま食べても、アクセントに柚子胡椒をあわせてどうぞ」と時田さん。なるほど、なにもつけなくても肉の甘味が美味ですが、柚子胡椒の爽やかな辛みがさらに甘味を引き立てる。この組み合わせはさすがです!他にも、「フォアグラ羊羹」や「キャラメルプリンの生姜シロップがけ」という具合に、センスあふれる組み合わせの数々。どれも「料理の専門的な基本にとらわれず自由に作る」という時田さんの試行錯誤の賜物。「一般的にタブーと言われる組み合わせも、気にせず合わせてみる。美味しければいいでしょう?」。この気持ちが料理に粋な遊び心を加えているのです。進化系ともいえるあふそやの家庭料理を、時を重ねた落ち着きある店内で。「特別だけど、くつろぎながら食事を楽しみたい」。そんな日にぴったりのシチュエーションです。

左)こちらが石垣牛のメンチカツ/右)メニューは月替わりコース(7,000円※税抜き)のみ。唯一の定番メニューは前菜盛り合わせに入るポテトサラダ(右の写真左奥)。この日は2種類の芋をブレンドした「新じゃがのポテトサラダ」で、ツナやベーコンも自家製というこだわり。そこから時計回りに「谷中生姜の肉巻」「筍」「フォアグラ羊羹」「こごみのえ胡麻よごし」

左)カウンター席から見えるのは古道具市で買い付けたという食器棚。この裏がキッチンになっていて、調理の音も聞こえてきます。「見覚えのあるような雰囲気にほっとしてもらいたい」と時田さんが語る店内には、座敷、テーブルそれぞれの個室が人数に合わせて用意されています。

TEL:03・6277・0784
住所:東京都渋谷区恵比寿1・24・7
営業時間:18:00~22:30LO日・祝定休要予約。

Photo 加藤純平
Text 三宅あゆみ


※こちらの記事は2014年5月20日発行『メトロミニッツ』No.139に掲載された情報です

更新: 2016年11月13日

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