ラディカルでアバンギャルドで革命的な

|前衛派日本酒[9]|
学ぶほどにもっと美味しく楽しめる。
【日本酒の基本】ー2限目ー

木村硝子店

1.立ち姿の美しいシャンパングラスは発泡系の日本酒にもぴったり。乾杯時もテンションが上がるはず。「ピーボオーソドックス62987-140」4,410円

2.某人気蔵の試飲会でも採用している「バンビ6ozワイン」2,625円。少しだけ口径が内側に入ったデザインは適度な緊張感が

3「.コンパクト3ozオールド」1,260円。60年以上も前から高級料亭などでひと口ビール用として引き合いがある

4.3と同じく「コンパクト5ozゾンビー」1,155円。直線的なデザインの通り、お酒の味わいをストレートに引き出す

5.香りも楽しめるベーシックな「ギャルソン9ozワイン」2,520円。ステムも短めで安定感あり。グラス入門者におすすめ

明治43年創業。プロも絶大な信頼を寄せるクオリティと、時を経ても色あせないシンプルなデザインが魅力のテーブルウェアが揃う


木村硝子店
電話:0338341781
住所:東京都文京区湯島3107

http://www.kimuraglass.co.jp

[04]「前衛派」と相性のいいワイングラス、 どう選ぶ?

今をときめく某・蔵元直営バーでは、日本酒をこだわりのワイングラスで提供しています。また、「前衛派」を多く扱う酒販店「はせがわ酒店」の店頭で、日本酒の酒器として一角をなすのもやはりワイングラス。どうやら、繊細な甘みや心地いい酸が魅力の「前衛派」を味わうには、飲み口の薄いワイングラスが選ばれているようで。となれば、気になるのがワイン同様、お酒のテイストとワイングラスのベストマッチングです。そこで、創業100年超のテーブルウェアの老舗「木村硝子店」の木村祐太郎さんに前のめりで直撃したところ、「基本的には自由に選んでいいんですよ」とのこと「ワインだからとか日本酒だからとか、そんなお酒の種類というよりも、まず自分がそのお酒をどう楽しみたいか。そのために最適なグラスはどれか?で選ぶと楽しみが広がります。例えば、発泡酒なら泡を楽しむためには長いボディを、酒質をストレートに引き出すならコップ状、味わいを丁寧に楽しむならワイングラスタイプを使ってみてください」木村さんいわく、グラスの形状によって微妙に変化するのど越しや甘み・苦みの違いを理解できるのは、複雑な出汁の味に親しんだ日本人の繊細な舌ならでは。ワイングラス=ワイン専用という固定概念から一歩離れ、もっと自由に想像力と感性を働かせるときっと自分のお気に入りの1脚が見つかります。

[05]だから1年中、目が離せません。 日本酒には“旬”がある!

秋に収穫された新米を用い、酒造りが行われるのは10月~翌3月(最盛期は、最も寒い12月~翌2月)。そして12月頃には、新酒が誕生し始めます。しかし、造る期間が限られているのに、初しぼり、夏の生酒、ひやおろし、寒おろしなど、日本酒にはその季節ならではお酒があります。どういうことかと言えば…、造りたてすぐの新酒生酒が「初しぼり」、3~4カ月置き、落ち着かせたのが「夏の生酒」、半年以上熟成し、まろやかな味わいの「ひやおろし」、10カ月以上眠らせ、完熟させたのが「寒おろし」で、どれもこれもが毎年の風物詩。季節感があるお酒とは世界的にも類を見ず、四季折々の美味しい酒肴ともに楽しむのが日本酒の醍醐味です。

通年販売のお酒と季節のお酒 違いは“火入れ”にあり!

「火入れ」とは低温加熱殺菌のことで、発酵を止め、品質の劣化を防ぐこと。つまり、火入れをすれば日持ちするようになります。よって、長期間貯蔵して熟成を楽しむ秋の酒「ひやおろし」や来冬の酒「寒おろし」は火入れを行いますが、熟成期間が短い「初しぼり」や「夏の生酒」には行いません。また、通年発売をしている日本酒には、搾った直後と出荷前の2回火入れを行います。保存方法で言えば、火入れを行わない「初しぼり」「夏の生酒」や火入れを1度しか行わない「ひやおろし」「寒おろし」は要冷蔵ですが、火入れを2度行った「通年発売の日本酒」は常温保存が可能です。

[06]日本人がお酒を温めたくなる理由

世界広しと言えども、お酒を温めて飲む文化が浸透している国は日本だけ。燗酒の起源は平安時代で民衆には江戸時代に普及したと言われ、温めることで「常温では閉じていた甘みや米の旨みが広がってまろやかになる」「体温に近いためアルコールの吸収が早く、胃腸にも優しい」などの利点があります。冬場はお客の約4割が燗酒を飲むという「学大角打」の店長、山本勝也さんに燗酒の魅力を伺ってみました。「1つのお酒が温度で七変化するのが面白いですね。冷めていく途中で味の変化を楽しんだり、好きな銘柄をいろんな温度で飲んでみるのもいい。燗酒は、飲むスピードや量によってもおすすめ銘柄や温度が変わるので、『熱燗で飲むにはどれがいいか』『1合をゆっくり飲みたい』などお店の人にどんどん要望を伝えると、燗はさらに美味しく楽しめると思います」

冷酒?冷や
15℃付近から味わいがやや鋭くなり、温度が下がるほど香りや味が低く感じられる。常温は香りと味の特徴が最もよく感じ取れるため、利き酒試験は20℃付近で行われる

燗酒
35?45℃で優しいなめらかな味わいになり、一般的には45℃の上燗が香り高く味わいのバランスが良いとされる。熱燗、飛び切り燗と温度が上がるほど香りが刺激的に強まる

Text:浅井直子(04)松本典子(06)


※こちらの記事は2013年9月20日発行『メトロミニッツ』No.131に掲載された情報です。

更新: 2016年11月11日

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