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|美味しい南イタリア[6]|
南イタリアの美味しい授業Vol.2
Olive Oil Studyーオリーブオイル学ー

イタリア料理と言えばオリーブオイルが思い浮かびますが、南部はオリーブの一大産地。プーリア州とカラブリア州だけでもイタリアのオリーブオイル生産量の大半を占めています。実は奥深いオリーブオイルの世界をオリーブオイルテイスターの長友さんとご案内!

南イタリアのオリーブオイル【基礎知識】

===オリーブオイルの種類について===
オリーブオイルは8ランクに分けられます。よく耳にする「エクストラバージンオイル」はもっともランクが高いもので、溶剤を使わず、精製されていない、一切の化学処理を行わないもの。オリーブオイルの特徴とされるポリフェノールや、ビタミンA、ビタミンE、抗酸化作用といったものは「エクストラバージンオイル」が有するものであるといわれています。

===品種と産地について===
南部はオリーブ栽培が盛んなだけに、種類も豊富。なかでも、最近、クオリティの高さで評判なのがシチリア産。ルッコラや青いトマト、青リンゴなどを感じる「ビアンコリッラ」、熟したトマトや草、かすかに青いバナナを感じることができ、辛みもある「チェラスオーラ」などが代表的。サルデーニャにはアーティチョークの茎の香りを感じる「ボザーナ」という個性派品種も。生産地や生産者、搾油時期によって味わいも変わるので、あくまでもひとつの目安ですが、知っておくと選ぶ楽しみが増えそうです。

===オリーブオイルの使い方===
現地ではオリーブオイルは調味料のひとつで、素材の良さを引き出すために"ひとかけ"することが多い。レストランではビネガーとペアになってオリーブオイルがテーブルに置かれているそう。炒め物などの調理からサラダ、デザート、はたまた漬物にかけるなど、新たな側面を引き出してくれる調味料として使ってみては。

オリーブオイル学の先生
長友姫世さん
イタリア政府公認オリーブオイルテイスター。日本オリーブオイルテイスター協会会長。人材育成にも尽力し、世界最古のオリーブオイル教育機関「ONAOO」を招致しての講義を5月に開催。国際オリーブオイルコンテストの審査員も務める。

「オリーブの品種は世界で約1300種類。そのうち約半数の600種ほどがイタリアにあり、産地によってそれぞれ異なる土着の品種があるんです。各地域の人たちが、昔からある自分たちの品種を大切に守っているんですよ」と教えてくれたのは、オリーブオイルテイスターの長友姫世さん。イタリア料理同様にオリーブオイルも郷土色豊か。産地、品種、オリーブの収穫時期などによって個性も千差万別と言われていますが、あえて南北の特徴を挙げるとすると?

「北部は繊細な香り。中部は辛みや苦みがあってしっかりしたものが多いですね。南部は、青りんごのような爽やかな香りが特徴的。ちなみに、シチリアの主要品種だけで25種類もあり、同じ州内でもそれぞれ異なった特徴を持っているんです」。

何やら町の数と同じだけ種類がありそうなご当地オリーブオイル。イタリアの各家庭では、おらが町のオリーブオイル一筋!のようですが、私たち日本人はむしろ自由に選んで料理によって使い分けたりできたら、家でのイタリア料理の幅もぐんと広がりそうです。

「しかし、正しい管理ができる販売店が少ないのが現状です。造り手、品種、産地についての質問に真摯に答えてくれて、信頼できる販売店を見つけることが大切ですね。1991年にEUの規定でオリーブオイルの品質を審査する鑑定士のシステムが整備されて以降、オリーブオイルは断然美味しくなっています。ぜひお気に入りの1本を見つけてください」。

【長友さんセレクト】料理と楽しみたい!南イタリアのオリーブオイル4本

ティトーネD.O.P. ヴァッリ・トラパネージ ビオロジコ (シチリア産)
品種:ノッチェラーラ・デル・ベリチェ、ビアンコリッラ

元薬剤師の農園主が作るオーガニックオイル。青いトマトや草の香りが特徴で、爽やかで芳醇な味わいは生野菜や魚介類の料理と良く合う。オレンジを使ったサラダなど、柑橘類との相性◎。

問:アステイオン・トレーディング 03-3780-5561

ディサンティ(プーリア産)
品種:オリアローラ、レッチーノ、コラティーナ

ガルガノ国立公園内のオリーブ畑で、この地域の土着品種から作られる。オリーブオイル鑑定士が作るバランスのとれたオイルは、口中から鼻に抜ける青いアーモンドや優しい草の香りを持ち、柔らかく繊細な味わい。

問:イル・ピッコロ・オリベート 047-433-3660

マドンナ・デッロリーヴォ カルペッレーゼ(カンパーニア産)
品種:カルペッレーゼ

デノッチョラートという種を除いて果肉だけで搾られた単一品種のオイル。ポリフェノール含有量の高さがうかがえる苦みと辛みで、グリルした野菜や肉料理などと相性が良く、チョコレートの苦みに合わせてドルチェでも楽しめる。

問:プリモオーリオジャパン 011-530-0033

アグレスティス・フィオーレ・ドーロDOP(シチリア産)
品種:トンダ・イブレア

青いトマトや青リンゴの豊かな香りを持ち、かすかに青いバナナの香りも。適度な辛みがあるのは、健康な状態の実から丁寧に搾られた証拠。フレッシュトマトを使ったパスタやサラダ、魚介の前菜、鶏肉料理に合わせると美味しい。

問:アマテラス・イタリア 03-5772-8338

Text:浅井直子

※こちらの記事は2014年4月20日発行『メトロミニッツ』No.138に掲載された情報です。

更新: 2016年11月18日

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