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家製の偏差値 vol.2 Le Boutonの『練乳』

jikaseiS
どんなお店にもある自家製メニュー。買えば済むモノをわざわざ手作りするくらいですから、そこには作り手の主張があり、できるまでの物語があるはず。「そこまでやるの!?」と思わず拍手を贈りたくなるくらい丹精を込めた、“高偏差値”な自家製メニューをご紹介します!

2kai Le Boutonの『練乳』

メトロミニッツ 1029-24292実

 

ひと舐めすれば、昔にトリップ!?
極上の"乳白色の甘いヤツ"

 幼い頃、誰もが一度は夢見たのではないだろうか?「一度でいいから誰にも(特に親に)咎められることなく、思う存分いちごに練乳をかけたい!」と(ちなみに私には「お腹いっぱい『舟和』の芋ようかんを食べたい!」という夢もあり、後年それを叶えた際には感無量であった)。練乳と聞くと、たいていは缶かチューブ入りを想像するはず。が、ここで紹介するのだから、当然、自家製。しかも作っているのは、フルーツパーラーやかき氷屋さんではなく、美味しいもの好きで毎夜にぎわうビストロ『ル・ブトン』のオーナーシェフ・杉山将章さん(通称・杉ちゃん)。

 なんでまた、自家製の練乳を出そうと思ったの?と尋ねると「独立前に働いていたお店でメロンのソルベを作った時に、それだけじゃちょっと淋しいなと思って、試しに作って添えてみたのが最初かなあ」。

 以来、市販のものより美味しくせねばとグラニュー糖をカソナードに変えたり、バニラエッセンスで香りづけしたりと、アレンジしたこともあったけれど、結局牛乳と砂糖だけのシンプルなレシピに。あえてメニューには書かず、アイスクリームやソルベ(当然これも自家製)を出す際に、そっとディスペンサーを添える。が、すでに常連さんの間ではおなじみで、食事中からパンにつけて食べる人もいるというから、愛されっぷりが半端ない。

「練乳をかける時って、お客様がみんな幸せそうな顔をするんです。それがうれしくて」。……って、お料理の段階から、相当幸せですから! というわけで『ル・ブトン』のドレスコードは"空腹"です!

 

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写真左から/1.まず、大きめの鍋に牛乳を入れて火にかける 2.そこに砂糖を加える 3.焦がさないようによく混ぜながら砂糖を溶かしていく。牛乳が温まってくると表面に膜が張るけれど、これを取り除かないのが大事。「取ると脱脂粉乳みたいになっちゃうんです」 4.焦がさないように気を付けながら、気長に根気よく、だいたい2時間くらい加熱するとこのくらいの色味に。"ミルキー"の味を目指すべし。ちなみにこちら、ケチャップやウスターソース、ハムやソーセージetc.も自家製。

 

ル ブトン
東京都港区西麻布2-15-1
03-3797-3837 18:00〜23:00LO 日、第1・3月定休 ※要予約

 

 

Photo sono(bean) Text 小石原はるか

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