• feed

集:WorldShift vol.09 こんにちは、セヴァン・スズキさん。 今、どんな世界に暮らしていますか?

こんにちは、セヴァン・スズキさん。
今、どんな世界に暮らしていますか?

 

今年6月、第3回「地球サミット」が開かれます。10年に1度のこのサミットですが、第1回は約20年前、ブラジルのリオデジャネイロで開かれ、世界172カ国の代表が参加。延べ4万人を越える人々が集まる国連史上最大規模の会議となりました。ここで、ひとつの小さな事件が起こります。
それは会期の最終日、カナダ人で12歳の女の子・セヴァンが壇上に上がったことでした。
セヴァンは、別にサミットに呼ばれていたわけではありませんでしたがやってきて、毎日、粘り強く交渉。なんと「子ども代表」として話をできるチャンスを得たのでした。ここで生まれたのが「伝説のスピーチ」。12歳にして世界中の大人たちを圧倒させ、感動させたセヴァンですが、今、一体どんな大人になっているのでしょうか? 

約20年後の彼女のシフトをご覧いただきます。

 
 

12   第1回「地球サミット」で生まれた、セヴァンの伝説のスピーチ

下のリンクから原文を読んでいただけます。

http://www.sloth.gr.jp/relation/kaiin/severn_riospeach.html

29  母親という立場から話す、セヴァンの地球のなおし方

こんにちはセヴァン・スズキです。

私は今、29歳。もうすぐ母となる立場からお話します。未来を失うことは、選挙や株で負けることとは違います。破壊を止めなくては。

 あのスピーチの後、最も変わったことは何かとよく聞かれます。最も大きい変化は地球環境問題への関心が地球規模で高まったことです。北米だけでなく全世界で環境保護への大きなパワーが生まれた。リオの地球サミットは大きな転換点でした。

        ●

 今年6月、『セヴァンの地球のなおし方』という映画が公開になりました。ここに登場するセヴァンは29歳。出産を間近に迎えた彼女がインタビューに答えていきます。

 それと平行して、福岡県の合鴨農法家、161人のお母さんたちが無農薬の食を育てる福井県の池田村、原発の問題を抱えるフランスのバルジャック村、コルシカ村のビオワイン農家、サメの乱獲反対を訴える13歳の女の子・オンディーヌなどが登場する、とても素敵な作品です。

 セヴァンは、大人になった今も、大人になるまでの途中もずっと環境を守る活動をすることを止めていません。ここでは、伝説スピーチから約20年後、29歳のセヴァンの話に耳を傾けてほしいと思っています。そして親がいて子がいるすべての皆さんに、決してこれは他人ごとではないと感じていただけたら…。さらに映画の中からセヴァンの声を拾っていきます。

        ●

 私と同世代で環境に関心のある人たちは、出産に疑問を持っています。若い環境活動家たちは、子供は持つべきでないと思っています。それは、環境に与える影響が大きすぎるから。その子を北米の消費社会に参加させるだけで、環境への影響はバングラデシュの20倍です。

でも私は賛成できません。「子供を持たない」と決めるなんて。だって、自分の子供を心配する両親こそ、環境問題の一番の希望だと思うから。

 人々が将来について本気で心配するとしたら、木々やハチのことではありません。自分たちの子供のことです。私たちが考えるべきことは、現実に起こっている様々な環境問題の先にどんな未来が待つのか。私たちの子供の未来を守るために生き方を変えなくては。

 私はそのためにリオのサミットに行き、こう言いました。

「人を作るのは行動だと父は私に言います。皆さんの行動に私は泣いています。大人たちは愛していると言います」。でも状況は変わっていない。あれから何年も経つのに同じことを言っている。私は、まだ信じています。希望を持ち続けているけど、時々つらくなる。

 こんな言葉をよく耳にします。「母なる大地を守り、地球を救わなくては」

 気持ちはわかりますが、私の考えは違います。地球は自力で生き残れる。私たちが望むのは幸せで健康な生活です。大切なのは生活の質と健康、そして子供なんです。だから私は自己中心的に自分たちを、どう救うかを考えていきたい。

 この前ここに来たのは息子が生まれる前です。今ではもう、あの子がいなかったときの生活を思い出せません。1日ごとに親である人々への尊敬の念が深まります。親が子供に注ぐ努力や愛の大きさは計り知れません。特に母親については、本当に感動してしまいます。

 世界の母親や父親に伝えたいのは、子供たちのために世界をよくすべきだということ。大変な仕事ですが、子を持つ親にはわかるはず。どんなに大変でも大きな価値のある仕事ですから。

        ●

 地球サミットでスピーチの後で、セヴァンのもとにアル・ゴア氏がやってきて「このサミットで一番のスピーチでした」と言ったといいます。

 しかし当時、セヴァンが訴えたことを改めて見てみれば、オゾン層に穴が開いていること、恵まれない子供たちがいること、そして、大人だって地球のなおし方を知らないこと、それらの状況は今もほぼ変わりません。『セヴァンの地球のなおし方』の中の彼女も何百年も生きてきた森林の大規模伐採、次世代への究極の犯罪だという原子力発電などに言及しますが、そこにはやはり、私たちにはなおせない問題が存在します。

 とはいえ、今、私たちがしたいのは チェンジではなくシフトの話。地球の問題には特効薬があるわけでもなく、時間をかけて徐々にシフトしていける方法を考えることが大切です。

 

 例えば10年後、私たちは今をどう振り返るでしょうか? その時、世界がより良くシフトしているか、そうでないか、未来は今の私たちにかかっているのだと思うのです。

YouTube Preview Image

 

セヴァンの地球のなおし方
2010年/フランス
監督:ジャン=ポール・ジョー
配給・宣伝:アップリンク http://www.uplink.co.jp/severn/

 まもなく母となるセヴァンのインタビューと、サメの乱獲反対を訴える13歳の女の子など、日本やフランスで地球と向き合い暮らす人びとの姿を記録したドキュメンタリー

 
 

セヴァン・カリス=スズキ

1979年カナダ、バンクーバ生まれ。環境活動家、講師、テレビキャスター。8歳の時に訪れたアマゾンで森が燃やされている光景にショックを受け、学習クラブ「子供環境活動(ECO)」を立ち上げる。1992年、第1回「地球サミット」でスピーチ。1993年、「グローバル500賞」受賞。1997~2001年、「国連地球憲章」を作る作業に青年代表として参加。イエール大学で、生態学と進化生物学の学位取得。現在は、夫と息子とともに原生林と先住民族の文化が残る町、ハイダグワイに暮らす

     ※この記事は2011年12月20日発行のメトロミニッツNo.110に掲載されたものです。

 

<<<vol.08 □(四角)いアタマが○(地球)にシフトする映画 9選

 
 

ページTOPへ

コメント一覧

  1. Yasuyo より:

    1992年6月 国連環境サミットで、世界に向けて環境問題改善を訴えたセヴァン・スズキさんのその後。
    特集:WorldShift vol.09 こんにちは、セヴァン・スズキさん。 今、どんな世界に暮らしていますか? http://t.co/oHiAfpWPBq #metromin

  2. nyapan185 より:

    生きるヒントに。 特集:WorldShift vol.09 こんにちは、セヴァン・スズキさん。 今、どんな世界に暮らしていますか? http://t.co/nYWJV1Yv #metromin

  3. araiarai123 より:

    RT @metromin 第1回地球サミットでの伝説のスピーチから約20年。29歳になったセヴァン・スズキさんの今をご紹介します。 特集:WorldShift vol.09  http://t.co/ILabgZ2s #metromin

  4. divetowine より:

    第1回地球サミットでの伝説のスピーチから約20年。29歳になったセヴァン・スズキさんの今をご紹介します。 特集:WorldShift vol.09 こんにちは、セヴァン・スズキさん。 今、どんな世界に暮らしていますか? http://t.co/vxORsLih #metromin

  5. metromin より:

    第1回地球サミットでの伝説のスピーチから約20年。29歳になったセヴァン・スズキさんの今をご紹介します。 特集:WorldShift vol.09 こんにちは、セヴァン・スズキさん。 今、どんな世界に暮らしていますか? http://t.co/vxORsLih #metromin