【連載】名店の主義と感性が交差する

|血統の一皿[4]|
名店から生まれたセカンドライン
EPISODE 03
ル・コントワール ・オクシタン
【中山祐樹シェフ】

日本を代表する名料理人、名店。料理やサービス、店づくりに対する想いを受け継ぎながら、自らの“色”を打ち 出している。そんな名店のセカンドラインを、元となるお 店(1st)の主義と感性をお伝えしつつご紹介。

03「ル・コントワール ・オクシタン」フランス料理/代官山

コントワールはフランス語でカウンターの意。オクシタンは南仏一帯を指す言葉。ここは、オーナーシェフの出身地であるラングドック地方の家庭料理が気軽に楽しめるビストロです。約300種が揃うワインも南仏一色。セルフサービスの樽ワインがビストロの気軽さに拍車をかけます。

血統の一皿

モンレジョ風豚肉と白いんげん豆の煮込み
2,800円

ラングドック地方で親しまれる家庭料理で、やや塩味の強い味付けはパッションさん直伝の〝母のレシピ?によるもの。濃厚な旨みは思わずラングドックのワインと合わせたくなります。

母から子へ、そして弟子へ 代官山で継承される家庭の味

(写真左)|1ST CHEF|パッション ・アンドレさん 大阪万博カナダ館のシェフ として来日。六本木「イル・ ド・フランス」などのオー ナーシェフを務め、1984年 「レストラン パッション」開 店。2013年にはレジオン・ド ヌール勲章を受章。 (写真右)|2ND CHEF|中山祐樹さん 18歳で入社して以来、「レス トラン パッション」ひと筋を 貫く。若干24歳でスーシェ フに任命されると、2012年 の「ル・コントワール・オクシ タン」のオープンとともに同 店のシェフに就任した。

「ガストロノミックな料理も好きだけど、ビストロ料理はもっと好き」。そう屈託のない笑顔で話すのは「レストラン パッション」のオーナー、パッション・アンドレさん。言わずと知れた日本のフランス料理界を代表するシェフですが、「母親の作った料理」が原点であると公言します。事実、今から30年以上前、六本木の名店「イル・ド・フランス」時代に振る舞っていたのは、生まれ故郷の伝統料理でした。当時は高級レストランが脚光を浴びたフレンチブームの真っ直中。そんな中、1984年に自らがオーナーの「レストラン パッション」がグランメゾンだったのは自然の成り行きでした。それから約20年の時が経ち、ようやく時代がパッションさんの想いに追いつきます。世間の関心はレストランからビストロへ、フランスの郷土や家庭の料理に目が向けられるようになった折、満を持してオープンしたのがこの店なのです。シェフに就任したのは「レストラン パッション」でスーシェフを務めた中山祐樹さん。グランメゾンからビストロへの転身に迷いがなかったかと問えば、「クラシカルな料理を学びたい自分にはまさに適任。肉の切り方からちょっとした塩加減まで、初めての料理は必ず2人で作るんです。郷土料理の何たるかをみっちりと教わっていますよ」と笑って返答。まかないの時間、中山さんの作る料理を試食するのは、パッションさんの毎日の日課。「今日はちょっと塩が足りないね」。母から子へ、そして中山さんへ。フランスの家庭の味は、ここ代官山で大切に紡がれています。

(写真左)自家製生ハム 30g1,500円。沖縄産 の足付きの豚に塩をふり、スパイスを入れ、1年かけてじっく りと熟成をかけ自家 製ハムに仕上げる  (写真右)仔ウサギのブレゼ サフランライスとオ リーブと共に2,300 円。冬だけしか味わえ ない必食のひと皿

レストラン パッション

|1 S T| レストラン パッション

TEL:03-3476-5025
住所:東京都渋谷区猿楽町29-18 ヒルサイドテラスB-1
営業時間:11:30~14:00LO、18:00~22:00 LO(日・祝11:30~14:30LO、18:00~21:00 LO)  
定休日:不定休

LE COMPTOIR OCCITANル・コントワール ・オクシタン

LE COMPTOIR OCCITAN

住所:
東京都渋谷区猿楽町29-18
ヒルサイドテラスA6
TEL:
03-3476-5166
営業時間:
ランチ11:00~17:00、ディナー17:00~22:00LO
定休日:
不定休
URL:
http://www.pachon.co.jp/

Photo 原 務 Text 吉田慎治

※こちらの記事は2016年1月20日発行『メトロミニッツ』No.159掲載された情報です。

更新: 2016年11月4日

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