【連載】名店の主義と感性が交差する

|血統の一皿[5]|
名店から生まれたセカンドライン
EPISODE 04
ブラッスリーレカン
【横山 浩シェフ】

日本を代表する名料理人、名店。料理やサービス、店づくりに対する想いを受け継ぎながら、自らの“色”を打ち 出している。そんな名店のセカンドラインを、元となるお 店(1st)の主義と感性をお伝えしつつご紹介。

O4 「ブラッスリー レカン」 フランス料理/上野

連綿と受け継がれる本物への希求?
1974年の創業以来、日本に真のフランス料理を伝えてきた「銀座レカン」。これまで錚々たる料理人が在籍し、名声を高めてきました。「ブラッスリーレカン」はそのエスプリを継承しながらも気取りなく、本物が味わえる店。レカンに入って36年、ここでシェフを務める横山浩さんに聞きました。

2ND CHEF 横山 浩さん

1959年東京都生まれ。79 年に銀座レカンに入り、 スーシェフになるまて゛25年 間、務める。「ロテスリーレカ ン」て゛8年間シェフとして腕 を揮い、2011年、「フ゛ラッス リーレカン」シェフに就任。

血統の一皿

田舎風パテ
キャトルエピス風味
1,350円。イベリコ豚はピートロという部位を使用。鴨の皮はパリパリにグリルしてからミンチに。ガラムマサラやコリアンダーも香る定番。「ブーランジュリーレカン」のパンも添えて

>フ゛イヤヘ゛ースマルセイユ風1人前1,950円。下ろした魚の頭と骨、オマール海老からとった出汁か゛スーフ゜のヘ゛ース

>本日のお肉盛り合わせホ゜ムフリット添え2~3人前3,500円。この日は豚ロースと牛イチホ゛のソテー、ラムチョッフ゜のク゛リル。ワインとの相性も抜群

時間と気持ちを込めて、普遍的な美味しさを提供する

「20歳で私が銀座レカンの厨房に入ったのは37年前。井上旭さんが離れられて城悦男さんがシェフに就任したタイミングでした」。城さんの後を受けてシェフになったのが十時享さん。ビッグネームの続くレカンの歴代シェフに、改めて日本のフランス料理に果たした役割の大きさを認識します。「十時さんは私の兄貴分。城さんが師匠なら、頼もしい先輩という感じです」。横山さん自身はスーシェフを務めた後、「ロテスリーレカン」でシェフに。4年ほど前に「ブラッスリーレカン」にやって来ました。「まずレストランとして2つのプリフィクスコースと、アミューズから始まるフルコースをご用意しています。それから、アラカルトの充実も図りました。ブラッスリーですから」。実直に話す、横山シェフが大切にしているのは料理に「時間と気持ちを込める」こと。「田舎風パテ」にはフォアグラやシャラン鴨、イベリコ豚を合わせていますが、それぞれの肉に適した下拵えを丁寧に施しています。フォアグラは提供する朝、ホワイトポートとコニャックにサッと漬けて。鴨の塊肉は赤ワインとマデイラ酒でひと晩マリネ。そうしてブラッスリー価格を実現しながら、本家の品格まできっちり保っているのです。「若かりし頃に私が感動した、伝統的なフランス料理の美味しさを忘れずに料理を創っています」。昭和7年に建造され、かつては上野駅の貴賓室だった重厚な店内で、歴史と伝統が育んだ感動という喜びを味わう。これほど贅沢な時間はないでしょう。

1ST「銀座レカン」

本物のフランス料理を提供すへ゛く、初 代シェフ、ロヘ゛ール・カイヨから6代目 の高良康之シェフに至るまて゛、数々の 伝説を生んて゛きた、日本を代表するフ ランス料理の名店。店名はフランス語 て゛宝石箱の意。一流のケ゛ストか゛集って きた歴史か゛あり、多くの食通、著名人 に愛されてきたエヒ゜ソート゛も多数。

銀座レカン
2015年1月よりミキモト本社ヒ゛ル建て 替えのため、休業中。リニューアルオー フ゜ンは2017年春を予定している。

Brasserie Lecrinフ゛ラッスリーレカン

Brasserie Lecrin

住所:
東京都台東区上野7-1-1
アトレ上野レトロ館1F
TEL:
03・5826・5822
営業時間:
ランチ11:00~16:30LO、ティータイム13:30~16:30LO、テ゛ィナー16:30~ 22:00LO 無休
URL:
http://www.lecringinza.co.jp/brasserie/

Text:田代いたる
Photo:岡本寿

※こちらの記事は2016年1月20日発行『メトロミニッツ』No.159掲載された情報です。

更新: 2016年11月11日

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